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PS5コントローラーのドリフトを自分で直す方法|分解・クリーニング手順を写真付きで解説

PS5

PS5のコントローラー「DualSense」を使っていて、スティックが勝手に動く、入力がブレる、操作していない方向へキャラクターが動くといった症状に困っていませんか?

このような症状は一般的にスティックドリフトと呼ばれています。

インターネットで調べると「スティックの隙間から接点復活剤を吹きかける」「スティックをぐるぐる回す」といった対処法が紹介されていますが、実はドリフトの原因によっては、こうした方法では改善しません。

また、ドリフトには複数の故障原因があり、クリーニングで改善する可能性があるものと、スティック自体の交換が必要になるものがあります。

今回は、スマホスピタル埼玉大宮店・秋葉原店で累計500件以上のスティック交換を行ってきた修理経験をもとに、DualSenseの分解方法からポテンショメータのクリーニング方法まで、実際の写真を使って詳しく解説します。

さらに、実際にドリフトが発生したスティックの内部を公開し、なぜ故障するのか、なぜクリーニング後に再発するのか、ホールエフェクトスティックとの違いまで紹介します。

PS5純正コントローラーDualSenseの分解前の状態
今回分解・修理するPS5純正コントローラーDualSense

今回のお客様のコントローラーでは、左スティックを前方向へ倒すと入力が大きくブレる症状が発生していました。

最終的にはホールエフェクトスティックへの交換によって入力ブレが解消し、センター位置も正常に調整できています。

PS5コントローラーのドリフトはクリーニングで直る?

結論からいうと、ポテンショメータ内部の摩耗粉や汚れが原因であれば、クリーニングで改善する可能性があります。

ただし、すべてのドリフトがクリーニングで直るわけではありません。

クリーニングで改善する可能性がある症状

  • スティックを一定方向に倒しているのに入力が不安定になる
  • 操作している方向とは違う方向へ入力が飛ぶ
  • ポテンショメータ内部の摩耗粉や汚れによって接触不良が起きている

クリーニングでは改善が難しい症状

  • スティックの軸が緩くなり、中央へ正しく戻らない
  • 内部の抵抗体が大きく摩耗・損傷している
  • 金属接点が変形・破損している
  • スティック内部のセンター復帰機構が故障している

なお、実際には電気的な接触不良でも、触っていないのに勝手に動く症状が発生する場合があります。症状だけで原因を完全に判断することはできません。

また、クリーニングで一時的に改善したとしても、摩耗した部品そのものが元に戻るわけではないため、再発する可能性があります。

まずは実際の分解・クリーニング方法を紹介し、その後でドリフトの仕組みを詳しく解説します。

DualSenseの分解・スティッククリーニングに必要な工具

今回紹介する作業では、次の工具を使用します。

  • 精密プラスドライバー
  • 樹脂製の分解ヘラ
  • ピンセット
  • ダスター
  • 電子接点用の接点洗浄剤
  • 綿棒
  • 取り外したネジを保管するトレーなど

ポテンショメータ内部のクリーニング自体には、通常はんだごてを使用しません。ただし、スティックユニットを丸ごと交換する場合は、はんだ作業が必要です。

分解前に必ず確認してください

  • コントローラーの電源を切り、USBケーブルを取り外す
  • 金属製の工具でバッテリーや基板を傷つけない
  • 外装のツメやフレックスケーブルを無理に引っ張らない
  • ネジの位置を記録し、組み立て時に間違えないようにする
  • 内部構造はDualSenseの基板バージョンによって異なる場合がある

分解によって別の故障が発生する可能性もあります。メーカー保証への影響も考慮し、作業に不安がある場合は無理に分解しないでください。

【写真付き】PS5コントローラーの分解方法を詳しく解説

ここからは、実際のDualSenseを使って、スティック内部のポテンショメータまでアクセスする方法を紹介します。

外装の取り外しから内部のクリーニングまで、順番に作業していきましょう。

STEP 1:下部の黒いカバーを取り外す

最初に、コントローラー前面下部の黒いカバーを取り外します。

カバーの隙間に樹脂製のヘラを差し込み、固定されているツメを少しずつ外していきます。

強く引っ張るとツメが折れる可能性があるため、隙間を広げながら慎重に作業してください。

DualSenseの下部黒いカバーをヘラで取り外す工程
黒いカバーの隙間にヘラを入れて取り外します

カバーを取り外すと、下の写真のような状態になります。

PS5コントローラーの黒い下部カバーを取り外した状態
下部カバーを取り外した状態

STEP 2:下部の固定ネジ2本を取り外す

黒いカバーの下には、左右に固定ネジが1本ずつ隠れています。

精密プラスドライバーを使用して、合計2本を取り外してください。

DualSenseの下部カバー内側にある固定ネジを取り外す作業
左右それぞれ1本ずつ固定ネジを取り外します

STEP 3:L1・R1ボタンを取り外す

続いて、L1・R1ボタンを取り外します。

ボタンの隙間にヘラを差し込み、てこの原理で持ち上げると比較的簡単に取り外せます。

ただし、勢いよく外すとボタンが飛んだり、固定部分が破損したりする可能性があるため注意してください。

DualSenseのL1ボタンを樹脂ヘラで取り外す様子
L1・R1ボタンをヘラで取り外します

STEP 4:L1・R1ボタン下の隠しネジを外す

L1・R1ボタンを取り外すと、内部に固定ネジが見えるようになります。

こちらも左右1本ずつ、合計2本のネジを取り外します。

これで外装を固定している4本のネジを取り外した状態になります。

DualSenseのL1・R1ボタン下にある隠しネジの取り外し
L1・R1の下にあるネジも取り外します

STEP 5:外装を固定しているツメを外す

ネジを外しただけでは、外装はまだ取り外せません。

下部には外装を固定している2か所のツメがあるため、ヘラを使って外していきます。

DualSense外装下部の固定ツメをヘラで外す様子
外装を固定している2か所のツメを外します

ツメが外れると、下の写真のように外装に隙間ができます。

DualSenseの外装固定ツメが外れて隙間ができた状態
固定ツメが外れて隙間ができた状態

ここまで進んだら、残りの固定部分を確認しながら上部外装を引き離します。

多少力が必要ですが、無理にこじ開けると外装のツメが破損するため、引っかかりがある場合は一度固定箇所を確認してください。

DualSenseの上部外装を取り外した内部の状態
外装を取り外すと内部のバッテリーが見えます

STEP 6:バッテリーを取り外す

外装を取り外したら、次にバッテリーの接続を外します。

バッテリーコネクターの根元付近を保持し、左右に少しずつ動かしながら慎重に取り外してください。

配線だけを強く引っ張ると、断線やコネクター破損の原因になります。

PS5コントローラーのバッテリーコネクターを取り外す作業
バッテリーの配線を引っ張らないよう、コネクターを慎重に外します

STEP 7:バッテリー固定カバーを取り外す

バッテリーが収まっていた黒い固定カバーのネジを取り外します。

DualSenseのバッテリー固定カバーのネジを取り外す作業
バッテリー固定カバーのネジを外します

続いて、カバーに接続されているコネクターを取り外します。

DualSenseのバッテリー固定カバーに接続されたコネクターを取り外す様子
カバーに接続されているケーブルを外します

STEP 8:基板につながる4本のケーブルを外す

次に、メイン基板へ接続されている残りの4本のフレックスケーブルを取り外します。

今回の個体では、左右と上下にそれぞれ1本ずつ接続されています。

該当するコネクターには固定ラッチがないため、差し込み方向に沿って慎重に引き抜きます。

ただし、DualSenseの基板バージョンによってコネクターの構造が異なる場合があります。必ず実物を確認してから作業してください。

DualSenseのメイン基板につながる4本のフレックスケーブルを取り外した状態
左右・上下の4本のケーブルを取り外した状態

STEP 9:メイン基板を取り出して裏返す

ケーブルを外したら、スティックを背面側から軽く押してメイン基板を浮かせます。

基板が外れたら、手前へ倒すようにして裏返してください。

このとき、基板にははんだ付けされた配線が残っているため、無理に引っ張らないことが重要です。

DualSenseのメイン基板を取り出して裏返した状態
メイン基板を手前へ倒すように取り出します

STEP 10:スティックキャップを取り外す

黒いスティックキャップを真上へ引っ張り、取り外します。

スティックキャップは軸にはめ込まれているため、基本的には引き抜くことで取り外せます。

DualSenseの黒いスティックキャップを取り外した状態
黒いスティックキャップを取り外します

STEP 11:ポテンショメータのケースを開く

ここからがクリーニングで最も重要な工程です。

スティックユニットの側面に取り付けられている緑色の部品が、スティックの位置を検出するポテンショメータです。

写真のように、ケースの隙間へヘラを差し込み、慎重に開いていきます。

DualSenseのポテンショメータにヘラを差し込んで開く様子
ヘラを当てている緑色の部品がポテンショメータです

今回の作業では、ケースを約45度まで開いています。

ただし、ポテンショメータの端子は基板にはんだ付けされているため、必要以上に倒すと端子や基板のパターンを破損する可能性があります。

DualSenseのポテンショメータを約45度開いた状態
ケースを開いた状態。端子を傷めないよう開きすぎに注意します

STEP 12:内部の白い接点部品を取り外す

ポテンショメータを開くと、内部に白い樹脂部品が見えます。

この部品には金属接点が組み込まれており、抵抗体と接触しながら動くことでスティックの位置を検出しています。

ピンセットで慎重に取り外すと、奥に黒い円形の抵抗体が見えるようになります。

DualSenseのポテンショメータから白い接点部品を取り外して抵抗体を露出させた状態
白い接点部品を取り外すと、奥に円形の抵抗体が見えます

ここまで分解して、ようやくドリフトの原因になりやすい抵抗体や金属接点を直接清掃できる状態になります。

ポテンショメータのクリーニング方法|清掃から組み立てまで

ポテンショメータ内部までアクセスできたら、実際に清掃を行います。

クリーニングで重要なのは、摩耗粉や汚れを取り除くことと、抵抗体・金属接点を傷つけないことです。

① ダスターで摩耗粉やホコリを除去する

まず、ポテンショメータ内部に付着している摩耗粉やホコリをダスターで取り除きます。

強い風圧を至近距離から当てると、細かな部品が飛んだり接点が変形したりする可能性があるため、弱い風量で慎重に作業してください。

エアダスターを使用する場合は、液化ガスが噴き出さないよう製品の使用方法にも注意が必要です。

② 接点洗浄剤を綿棒につけて清掃する

続いて、電子接点と周辺の樹脂部品に適合する接点洗浄剤を、綿棒の先に少量含ませます。

その綿棒で、円形の抵抗体や金属接点に付着した汚れを優しく取り除きます。

このとき、強く擦ったり、金属工具で削ったりしてはいけません。

抵抗体は非常に薄い層で構成されているため、強い力を加えるとかえって摩耗を進めてしまう可能性があります。

また、綿棒の繊維が残らないよう注意してください。必要に応じて、電子部品清掃に適した繊維の出にくい清掃具を使用する方法もあります。

③ 白い部品とポテンショメータを元に戻す

清掃が完了したら、洗浄剤が十分に乾燥していることを確認します。

取り外した白い接点部品を元の向きに戻し、開いたポテンショメータのケースを閉じます。

正しくはまるとカチッとした感触があり、ケースに隙間がなくなります。

無理に押し込むと内部の金属接点が曲がる可能性があるため、部品の向きや位置を確認しながら戻してください。

④ 分解と逆の手順で組み立て、動作確認する

最後に、分解と逆の手順でコントローラーを組み立てます。

フレックスケーブルの差し込み不足や外装の組み付け不良があると、スティック以外のボタンやトリガーに不具合が発生する可能性があります。

組み立て後は、スティックのセンター位置、各方向への入力、ボタン、トリガーなどを確認してください。

クリーニング後の注意点

クリーニングで症状が改善した場合でも、摩耗した抵抗体や金属接点が新品に戻ったわけではありません。使用を続けることで再び接触不良が発生し、ドリフトが再発する可能性があります。

スティックの隙間から接点復活剤を吹きかけても直らない理由

ネット上では、DualSenseのスティックの根元に接点復活剤や接点洗浄剤を吹きかける方法が紹介されていることがあります。

しかし、ここまでの分解写真を見ていただくと分かるように、スティックの位置を検出しているポテンショメータは、スティックユニットの側面に取り付けられています。

つまり、スティックの軸の隙間から薬剤を吹きかけても、肝心の抵抗体や金属接点に適切に届くとは限りません。

例えるなら、傘を差している人に上から水をかけるようなもの

傘を差している人に向かって、上からホースで水をかける場面を想像してください。

いくら水をかけても、傘が水を遮ってしまい、傘の下にいる人にはなかなか届きません。

スティックの隙間から洗浄剤を吹きかける方法も、これに似ています。

清掃したい場所はスティックユニットの内部側面にあるのに、外側から大量に薬剤を吹きかけても、目的の場所を十分に清掃できない場合があります。

さらに、内部へ流れ込んだ薬剤が周辺部品に付着したり、乾燥しきらず残留したりすると、別の不具合につながるおそれもあります。

接点洗浄剤そのものが無意味なのではありません。重要なのは、適切な場所に適切な量を使用することです。

そのため、当店ではスティックの隙間から大量に吹きかける方法はおすすめしていません。

スティックドリフトの主な原因は2つ|故障の仕組みを解説

ここまでクリーニング方法を紹介しましたが、そもそもスティックドリフトはなぜ発生するのでしょうか。

当店では、代表的な故障原因を大きく2つに分けて説明しています。

① スティックの軸が緩くなり、中央へ戻らない故障

一つ目は、スティックの軸やセンター復帰機構が摩耗・劣化しているケースです。

この故障は、硬い地面に傘を突き刺した状態を想像すると分かりやすいと思います。

新品のスティックは、しっかり固定された傘のように、指を離すと中央の位置に戻るよう設計されています。

しかし、傘を何度も前後左右に動かすと、根元の土が緩んで傘が傾いたままになってしまうことがあります。

スティックも同じように、内部の支持部分やセンター復帰機構が劣化すると、指を離しても中央に正しく戻らなくなる場合があります。

この状態では、スティックが実際に傾いたままになっているため、位置検出部分をクリーニングしても機械的なガタは改善しません。

軸のガタやセンター復帰機構の故障が原因の場合は、スティックユニットの交換が必要になることが多いです。

② ポテンショメータの摩耗や汚れによって入力が乱れる故障

二つ目は、スティックの位置を検出するポテンショメータの不具合です。

こちらはスティック自体が正しく動いていても、内部の接点や抵抗体の状態が悪くなることで、実際の操作と異なる信号が発生する場合があります。

例えば、前方向へ一定に倒しているのに入力が大きくブレたり、別方向への入力が発生したりする症状です。

今回お預かりしたDualSenseでも、左スティックを前方向へ倒した際に入力が大きくブレる症状が確認されました。

このタイプでは、摩耗粉や汚れが原因であればクリーニングによって改善する可能性があります。

ただし、抵抗体そのものが摩耗している場合は、清掃しても改善しないことがあります。

比較 軸・復帰機構の故障 位置検出の故障
主な原因 機械的な摩耗・劣化 抵抗体・接点の摩耗や汚れ
典型的な症状 中央へ戻らない 入力が飛ぶ・ブレる
クリーニング 基本的に改善しない 汚れが原因なら改善する可能性あり
根本的な対処 スティック機構の交換 検出部品またはスティックの交換

※両方の故障が同時に発生することもあります。また、無操作時の勝手な入力が電気的な故障で発生することもあるため、症状だけで断定することはできません。

【実物写真】摩耗した純正スティックの内部を公開

ここからは、今回実際にドリフトが発生していたDualSenseから取り外した純正スティックを使って、故障の仕組みを詳しく解説します。

純正スティックの構造

今回取り外したDualSense純正アナログスティックユニット
実際にドリフト症状が発生していた純正スティックユニット

DualSenseの純正スティックには、縦方向と横方向の動きを検出するポテンショメータが取り付けられています。

スティックを倒すと内部の金属接点が抵抗体の上を移動し、その電気的な変化によって位置を読み取ります。

純正スティックユニットに黒いスティックキャップを取り付けた状態
普段操作しているスティックキャップを取り付けた状態

つまり、ゲームをプレイしてスティックを操作するたびに、内部では金属接点と抵抗体が擦れ合っていることになります。

摩耗したポテンショメータの内部

実際に入力ブレが発生したDualSenseの摩耗したポテンショメータ内部
今回取り外したポテンショメータ内部。抵抗体の摩耗が確認できます

こちらは、今回のお客様のスティックから取り外したポテンショメータです。

抵抗体の表面には、金属接点が繰り返し通過したことによる摩耗が確認できます。

摩耗が進行すると、接点との接触状態や抵抗値が不安定になり、スティックの入力が大きくブレる原因になることがあります。

摩耗したポテンショメータの抵抗体と接触する金属接点部品
抵抗体と、そこに接触する金属接点部品を並べた写真

この2つの部品が接触しながら動くことで、スティックの位置を検出しています。

使用を続けると摩耗粉が発生し、接点の間に入り込むことで信号が不安定になる場合があります。

この摩耗粉を取り除くのが、先ほど紹介したクリーニングです。

しかし、摩耗によって削れてしまった抵抗体を、クリーニングで元に戻すことはできません。

そのため、摩耗が進んでいる場合はクリーニングで改善しないことがあり、一度改善しても再発する可能性があります。

クリーニングしてもドリフトが再発する理由

スティックをクリーニングした直後は正常に動作していたのに、数日後や数週間後に再びドリフトが発生したというケースもあります。

その理由の一つが、純正スティックの構造そのものにあります。

ポテンショメータは金属接点と抵抗体が接触することで位置を検出するため、スティックを操作する限り、摩耗が進行する可能性があります。

一度クリーニングして摩耗粉を取り除いても、使用を続けることで新たな摩耗粉が発生する場合があります。

また、抵抗体そのものが大きく削れている場合は、清掃しても正常な電気的特性が戻らないことがあります。

クリーニングは接触不良を改善するための対処法であり、摩耗した部品を新品に戻す修理ではありません。

そのため、何度もクリーニングを繰り返すより、スティックユニットを交換した方が合理的な場合もあります。

クリーニングで直らない場合はホールエフェクトスティックへの交換がおすすめ

クリーニングしても症状が改善しない場合や、何度もドリフトが再発する場合は、スティックユニットの交換が有効な選択肢になります。

スマホスピタル埼玉大宮店では、通常の接触式スティックではなく、ホールエフェクトセンサーを搭載したスティックへの交換を行っています。

ホールエフェクトスティックとは?

ホールエフェクトスティックは、磁石と磁気センサーを使ってスティックの位置を検出する方式です。

純正スティックのように、金属接点が抵抗体の上を擦りながら動く構造ではありません。

ホールエフェクトスティックの磁気センサー部分を分解した写真
ホールエフェクトスティックの位置検出部分

磁気を利用して非接触で位置を検出するため、従来型のポテンショメータで発生する抵抗体の摩耗によるドリフトを構造上回避できるというメリットがあります。

ただし、ホールエフェクトスティックも絶対に故障しないわけではありません。

スティックの軸やバネなどの機械的な部分は使用に伴って劣化する可能性がありますし、センサーや回路の故障によって入力不良が発生することもあります。

それでも、純正スティックの代表的な弱点である抵抗体の摩耗を避けられる点は大きなメリットです。

比較 純正スティック ホールエフェクト
検出方式 接触式 磁気式
抵抗体の摩耗 発生する 従来型の抵抗体摩耗は発生しない
軸やバネの劣化 発生する可能性あり 発生する可能性あり
位置調整 状態に応じて必要 交換後に調整が必要になる場合あり

スティック交換を自分で行うのは難しい?

今回紹介したクリーニングは、適切な工具と知識があれば、はんだ作業なしで行える場合があります。

しかし、スティックユニットそのものを交換する場合は難易度が大きく上がります。

DualSenseのスティックユニットは、複数の端子が基板にはんだ付けされています。

取り外すにははんだごてや吸い取り工具などが必要で、作業内容によっては低融点はんだを使用することもあります。

一般的なはんだごてだけで無理に取り外そうとすると、基板のパターン剥離やスルーホールの破損につながる可能性があります。

さらに、交換後はセンター位置や入力範囲のキャリブレーションが必要になる場合があります。

新しいスティックを取り付けるだけでは、中央位置がズレたり、入力範囲に偏りが発生したりすることがあるためです。

スティック交換は、部品の取り外し・はんだ付け・センター調整まで含めて行う必要がある作業です。

今回の修理事例|左スティックの入力ブレをホールエフェクト交換で改善

今回お預かりしたDualSenseでは、左スティックを前方向に倒すと入力が大きくブレる症状が発生していました。

取り外した純正スティックの内部には抵抗体の摩耗が確認でき、位置検出部分の不具合が疑われる状態でした。

今回はホールエフェクトスティックへの交換を実施し、交換後にセンター位置のキャリブレーションを行いました。

その結果、前方向への入力ブレは解消し、スティックを離した際のセンター位置も正常な状態に調整できました。

ホールエフェクトスティック交換修理が完了したPS5 DualSenseと修理保証書
スティック交換とセンター調整が完了したDualSense

スマホスピタル埼玉大宮店では、これまでに累計500件以上のスティック交換を行ってきました。

スティックが故障しても、コントローラー全体を買い替える必要がない場合があります。

PS5 DualSense スティック交換料金

ホールエフェクトスティック交換

1か所 4,980円

2か所 8,000円

※料金は掲載時点のものです。最新料金・対応状況はお問い合わせください。

新品のDualSenseを買い替える場合と比べて費用を抑えられるだけでなく、従来型の抵抗体摩耗によるドリフトを避けられるホールエフェクトスティックへ交換できる点もメリットです。

\ クリーニングで直らなかった方へ /

PS5コントローラーのスティック交換に対応!

スティックが勝手に動く、入力がブレる、中央へ戻らないなどの症状もご相談ください。
ホールエフェクトスティックへの交換・センター調整に対応しています。
全国からの郵送修理もご相談いただけます。

フォーム送信時点では修理依頼は確定しません。

お電話でのご相談はこちら

☎ 048-778-7973

スマホスピタル埼玉大宮店
営業時間 10:00〜20:00

PS5コントローラーの分解・クリーニングで失敗しやすいポイント

今回紹介した分解方法は、手順を理解して慎重に作業すれば自分で挑戦することもできます。

ただし、DualSenseの分解にはいくつか注意点があります。

  • 外装のツメ:無理に引っ張ると折れてしまい、組み立て後に隙間ができる可能性があります。
  • バッテリーコネクター:配線だけを引っ張ると断線するおそれがあります。
  • フレックスケーブル:接点の損傷や差し込み不足によって、ボタンなどが正常に動作しなくなる場合があります。
  • メイン基板:残っている配線を引っ張ると、はんだ部分や基板が破損する可能性があります。
  • ポテンショメータ:ケースを開きすぎると端子や基板パターンが損傷する場合があります。
  • 内部の金属接点:曲げたり傷つけたりすると、クリーニング前より入力状態が悪化する可能性があります。

特にポテンショメータ内部の金属接点は非常に繊細です。

一度変形させると元の接触状態に戻すことが難しいため、無理に作業を進めないようにしてください。

また、組み立て後にケーブルが正しく接続されていないと、スティック以外の機能に不具合が発生する可能性があります。

クリーニングは比較的手軽な対処法として紹介されることがありますが、内部まで正しく清掃するにはコントローラーの分解が必要であり、一定のリスクが伴います。

PS5コントローラーのドリフト修理に関するよくある質問

Q. PS5コントローラーのスティックは掃除するだけで直りますか?

ポテンショメータ内部の摩耗粉や汚れによる接触不良が原因であれば、クリーニングで改善する可能性があります。ただし、抵抗体の摩耗やスティックの機械的な故障が原因の場合は、部品交換が必要になることがあります。

Q. スティックの隙間から接点復活剤を吹きかけても大丈夫ですか?

清掃したいポテンショメータ内部の接点に適切に届くとは限らず、薬剤が周辺部品に付着する可能性もあるため、おすすめしていません。適切な場所に必要最小限の量を使用することが重要です。

Q. クリーニングしてもドリフトが再発するのはなぜですか?

純正スティックは抵抗体と金属接点が擦れ合う構造のため、使用に伴って摩耗が進む可能性があります。クリーニングで摩耗粉を除去しても、削れた抵抗体そのものは元に戻らないため、再発する場合があります。

Q. DualSenseの分解に、はんだごては必要ですか?

今回紹介したポテンショメータ内部のクリーニングでは、通常はんだごては必要ありません。ただし、スティックユニットそのものを交換する場合は、はんだ作業が必要です。

Q. ホールエフェクトスティックならドリフトは発生しませんか?

純正ポテンショメータのような抵抗体摩耗によるドリフトは構造上発生しません。ただし、スティック軸やセンター復帰機構の劣化、センサー・回路の故障など、別の原因による不具合が発生する可能性はあります。

Q. PS5コントローラーのスティック交換はいくらですか?

スマホスピタル埼玉大宮店では、掲載時点で1か所4,980円、2か所8,000円でスティック交換を承っています。最新の料金や対応状況はお問い合わせください。

Q. 遠方から郵送でスティック交換を依頼できますか?

はい。全国からの郵送修理もご相談いただけます。事前に症状や修理費用、発送方法などについてお問い合わせください。

まとめ|PS5コントローラーのドリフトは原因を理解して対処しよう

PS5コントローラーのスティックドリフトには、軸やセンター復帰機構の劣化、ポテンショメータ内部の摩耗や接触不良など、異なる故障原因があります。

摩耗粉や汚れが原因であれば、分解して適切にクリーニングすることで改善する可能性があります。

ただし、クリーニングで摩耗した抵抗体そのものが元に戻るわけではなく、再発する場合もあります。

また、スティックの軸が緩くなって中央へ戻らない場合は、清掃では改善せず、スティックユニットの交換が必要になることがあります。

今回の修理では、左スティックの入力ブレが発生していたDualSenseをホールエフェクトスティックへ交換し、センター調整を行うことで正常な入力状態に改善しました。

新品への買い替えを検討する前に、クリーニングやスティック交換といった選択肢もぜひ検討してみてください。

スマホスピタル埼玉大宮店では、DualSenseのスティック交換をはじめ、各種ゲーム機の修理に対応しています。

修理内容については、ゲーム機修理のご案内もご覧ください。

スマホスピタル 埼玉大宮店
住所
〒330-0854 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1丁目1−5 山中ビル 4F
営業時間
10:00〜20:00(無休)
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