Nintendo Switchの電源を入れたところ、画面全体が真っ青になり、そのまま何も操作できなくなったというご相談をいただきました。
大宮駅近くのスマホスピタル埼玉大宮店では、Switchの液晶交換や充電口修理だけでなく、このようなメイン基板の故障についても修理を行っています。
Switchの画面が突然青くなる症状は、一般に「ブルースクリーン」と呼ばれています。
海外では「Blue Screen of Death」と表現されることもある、Switchの中でもかなり重度の故障症状です。
「画面が青いから液晶が壊れたのでは?」と思われる方も多いのですが、ブルースクリーンは通常の液晶故障とは性質がまったく異なります。
主にCPUやRAM、それらを接続しているBGAのはんだ、eMMC、基板側の回路など、Switchが正常に起動するために必要なメイン基板側の異常によって発生します。
✅ 今回の修理ポイント
- 電源を入れると画面全体が青くなり、起動できない状態
- 本体には目で確認できるほどの反りが発生
- CPU周辺を診断したところBGA接合不良を疑う状態
- CPUを取り外してリボール・再実装を実施
- 修理後はデータを残したまま正常起動を確認
Switchの画面が青いまま動かない!これは何の故障?
今回お預かりしたNintendo Switchは、電源を入れると液晶全体が青色に表示され、その先へ進まない状態でした。
Nintendo SwitchのロゴやHOMEメニューは表示されず、再起動しても青い画面から変化しません。
今回お預かりしたSwitchの修理前です。画面全体が青色になり、起動処理が先へ進まない状態でした。

この青い画面が「ブルースクリーン」と呼ばれる症状
この症状は修理業者などではブルースクリーン、ブルスクなどと呼ばれています。
「Switchの画面が青い」「電源をつけたら青い画面になった」と検索して、この症状がブルースクリーンと呼ばれていることを初めて知る方も少なくありません。
特徴的なのは、液晶全体がほぼ均一な青色で表示され、そのまま起動できなくなることです。
画面割れや液晶漏れ、縦線、表示の乱れなどとは異なり、メイン基板側の異常を疑う必要があります。
青い画面でも液晶パネルの故障とは限りません
見た目だけを見ると「液晶が青く壊れてしまった」と思いやすい症状ですが、ブルースクリーンでは液晶自体は青色の映像を表示できています。
そのため、一般的な液晶交換で改善する画面故障とは異なります。
問題になっているのは、映像を表示する液晶そのものではなく、Switchの起動処理を行うCPUやRAM、その周辺回路などです。
💡 ブルースクリーンと液晶故障の違い
- 画面全体が青く表示され、そのまま起動しない
- 液晶自体が青く変色しているわけではない
- 液晶交換だけでは改善しないケースが多い
- CPU・RAM・eMMCなどメイン基板側の診断が必要
Switchのブルースクリーンはなぜ重度の故障なのか
Switchの故障には、バッテリー、液晶、ゲームカードスロット、冷却ファン、充電口など、故障した部品を交換することで改善できるものが数多くあります。
一方、ブルースクリーンではCPUやRAMなど、Switchの起動そのものを担っている部品や、その接続部分に問題が発生している可能性があります。
そのため、単純に故障したパーツを交換するだけでは原因を特定できません。
CPUを取り外してBGAを作り直す「リボール」や、基板側の接点確認、場合によっては剥離したパターンの再形成など、顕微鏡を使用した基板修理が必要になります。
さらに、ブルースクリーンの原因は1種類ではありません。
同じ「青い画面」という症状でも、実際に故障している場所によって修理方法や復旧できる可能性が大きく変わります。
💡 Switchの画面が青い症状でお困りの方へ
スマホスピタル埼玉大宮店では、Nintendo Switchのブルースクリーン・CPUリボール・基板修理のご相談を受け付けています。
大宮店へのお持ち込みはもちろん、遠方からの郵送修理も対応可能です。
今回のSwitchには本体が大きく反っている症状も
今回の端末を横から確認すると、本体中央付近が大きく反っている状態でした。
今回修理したSwitchを横から確認した状態です。本体が一直線ではなく、大きく反っていることが分かります。

この「本体の反り」は、ブルースクリーンを診断するうえで重要な手掛かりのひとつです。
Switchの内部には薄いメイン基板が入っています。
本体そのものが曲がれば、内部の基板にも同じ方向へ力が加わります。
しかし、基板上に実装されているCPUやRAMなどの半導体チップは、基板と同じように柔軟に曲がるものではありません。
その結果、
- Switch本体が反る
- 内部のメイン基板にも曲げる力が加わる
- 基板はたわむがCPUやRAMは同じようにはたわまない
- 基板とチップの境界にあるBGAはんだへ負荷が集中する
- はんだクラックや基板側パッドの剥離につながる
という流れで接続不良が発生する可能性があります。
⚠ 本体が反っている=必ずブルースクリーンになるわけではありません
- 本体の反りだけでブルースクリーンの原因を断定することはできません
- 実際にはCPU・RAM・eMMCや基板状態を含めた診断が必要です
- 今回の端末では本体の反りに加え、CPU周辺への診断で症状に変化が確認されました
当店でこれまでブルースクリーンのSwitchを修理してきた経験でも、目立った反りがある端末ではCPUやRAM周辺のBGA接合不良を疑うケースがあります。
ただし、これはあくまで修理現場での経験則であり、反りの有無だけで故障箇所を決めることはできません。
なぜCPUやRAMの「はんだクラック」が起こるのか
SwitchのCPUやRAMは、一般的なコネクターのように端子を差し込んで接続されているわけではありません。
チップの裏側に非常に小さなはんだボールを多数並べ、基板と接続するBGA(Ball Grid Array)という方式で実装されています。
この構造では非常に多くの接点を小さな面積に配置できますが、基板の変形や強い衝撃などによってBGA部分へ機械的な負荷が加わると、目では確認できないほど小さなクラックが発生することがあります。
本体や基板の反りによる負荷
先ほどのように本体が大きく反っている場合、内部のメイン基板にも継続的な力が加わります。
特にCPUのような大型BGAチップでは、基板とチップの動きの差によって接合部分へ負荷が掛かる可能性があります。
落下や強い衝撃
Switchを落とした際は、外装が割れていなくても内部の基板が瞬間的にたわむことがあります。
その衝撃によってBGAの一部にクラックが生じたり、重度の場合には基板側の接点そのものが剥離したりすることがあります。
長期間の使用による負荷
CPU周辺はゲーム中に発熱し、使用を終了すると温度が下がります。
こうした温度変化や長期間の使用による機械的な負荷が積み重なることで、接合部分の状態が悪化する可能性も考えられます。
ただし、「Switchが熱くなったからはんだが溶けた」という意味ではありません。
通常使用時の温度ではBGAのはんだがそのまま溶けるわけではなく、熱膨張・収縮や基板への機械的ストレスを含めて考える必要があります。
SwitchのCPUには約1,570個もの接点がある
SwitchのCPUの裏側を見ると、非常に細かなBGA接点が一面に並んでいます。
その数は約1,570個に及びます。
今回のCPUを取り外し、リボールを行った後の状態です。CPUの裏側全体に非常に細かなBGA接点が並んでいます。

これらの接点には、電源供給やGND、RAMなどとの通信を含め、それぞれ異なる役割があります。
もちろん約1,570個のうち、どの接点が1つ切れても必ずブルースクリーンになるという意味ではありません。
しかし、起動に必要な信号や電源に関係する接点で接続不良が発生すれば、わずか1か所の異常でも正常な起動を妨げる可能性があります。
これが、外から見れば「画面が青くなっただけ」に見えるSwitchでも、実際には顕微鏡レベルの基板修理が必要になる理由のひとつです。
今回の基板を分解してCPU周辺を診断
今回の端末でも、ブルースクリーンの原因を確認するためメイン基板を取り出し、CPUやRAM周辺の状態を確認していきました。
今回のSwitchから取り出したメイン基板です。CPUを取り外す前の状態から周辺を確認していきます。

ただし、Switchのブルースクリーンは「CPUのはんだクラックだけ」が原因とは限りません。
CPU以外にもRAMやeMMC、基板側のパッドや配線、さらにはチップ自体の内部故障まで考える必要があります。
ここからは、ブルースクリーンで実際に考えられる原因をCPU・RAM・eMMCそれぞれに分けて、さらに詳しく見ていきます。
SwitchのブルースクリーンはCPUだけが原因ではない
Nintendo Switchのブルースクリーンについて調べると、「CPUのはんだクラック」「CPUリボール」といった情報が多く見つかります。
実際にCPU周辺のBGA接合不良は代表的な原因のひとつですが、ブルースクリーン=CPUのはんだクラックと決めつけることはできません。
Switchが正常に起動するためには、CPUだけではなくRAMやeMMC、基板上の配線や電源など、複数の回路が正常に動作する必要があります。
💡 ブルースクリーンで考えられる主な故障
- CPUのBGAはんだクラック・接合不良
- RAMのBGAはんだクラック・接合不良
- CPUやRAMの基板側パッド剥離
- CPU・RAM・eMMC自体の内部故障
- CPUとRAM、eMMCなどを結ぶ基板配線の損傷
- 起動に必要な電源ラインや周辺回路の異常
つまりブルースクリーン修理では、「どのチップが悪いか」だけではなく、チップそのもの・はんだ接合部・基板側の接点や配線まで含めて切り分ける必要があります。
RAMの故障でもSwitchはブルースクリーンになる
CPUと並んで重要なのがRAMです。
RAMはSwitchが起動中に一時的なデータを展開・処理するために使用され、CPUとの間で高速な通信を行っています。
そのため、RAMそのものが壊れていたり、RAMと基板を接続しているBGAにクラックが発生していたりすると、起動処理を正常に進められずブルースクリーンになることがあります。
Switchのメイン基板上に実装されているRAMです。CPUだけでなく、RAM側の接続不良や内部故障もブルースクリーンの原因になります。

RAMの場合もCPUと同じように、まずBGA接続部分の状態を確認します。
必要に応じてRAMを取り外し、基板側のパッド状態を確認したうえでリボール・再実装を行います。
別症例でRAMを取り外した状態です。RAMの下にも多数のBGA接点が並んでいます。

また、RAMはBGA接合部ではなくチップ内部そのものが故障するケースもあります。
この場合はリボールだけでは改善しないため、正常なRAMへ交換して動作を確認します。
RAMについてはCPUやeMMCとは性質が異なり、故障状態によってはチップ交換による復旧が可能です。
eMMCの故障でも起動できなくなることがある
Switchにはゲーム機本体のシステムやユーザーデータを保存するストレージとしてeMMCが使用されています。
Nintendo SwitchのeMMCです。本体のシステムやユーザーデータに関わる重要な部品です。

eMMC周辺に接触不良や通信異常が発生した場合も、正常な起動処理ができなくなる可能性があります。
さらにeMMC内部にはNANDフラッシュだけでなくコントローラーも含まれているため、単純に「データチップ」とだけ考えることはできません。
eMMC内部そのものに重大な故障が発生している場合は、データを保持した状態での復旧が非常に難しくなることがあります。
「リボールすれば直る」とは限らない|重度ではパッド剥離も
CPUやRAMのはんだクラックであれば、チップを取り外して古いはんだを除去し、新しいBGAボールを形成して再実装するリボールによって改善できる場合があります。
しかし、ブルースクリーンの中には、はんだだけではなく基板側の接点そのものが剥がれている重度の故障もあります。
別のブルースクリーン修理でCPUを取り外した際の基板側パッドです。中央付近に接点の損傷が確認できます。

この状態では、CPU側に新しいはんだボールを形成して載せ直しても、基板側に接続する相手が存在しないため正常な通信はできません。
つまり、
- はんだクラックのみ → リボールで改善する可能性
- 基板側パッド剥離 → パターンや接点の再形成が必要
という大きな違いがあります。
剥離した接点はパターン再形成が必要
基板側の接点が剥離している場合は、回路図や周辺配線を確認しながら、元の接続先へ再び信号が届くようにパターンを再形成します。
先ほどの損傷箇所を再形成している別症例です。非常に細い配線を使用して、失われた接続を復元していきます。

CPU下の接点は非常に小さく、その周囲には多数の信号線が存在します。
パターン再形成は通常のリボールよりもさらに細かな作業が必要となり、損傷位置によって修理難易度も大きく変わります。
⚠ リボール後も直らない=CPU内部故障とは限りません
- 基板側パッドが剥離している場合があります
- CPUとRAMなどを結ぶ基板内部の配線が損傷している可能性もあります
- RAMやeMMCなど別の箇所が原因の場合もあります
CPUを外すと約1,570個の接点を基板側でも確認できる
CPUを取り外すと、基板側にもCPUと対応した非常に多くの接点が現れます。
CPU取り外し後の基板側を顕微鏡で拡大した状態です。多数の微細な接点と、それぞれにつながる配線を確認できます。

ブルースクリーン修理では、CPUを取り外した後にこの接点を顕微鏡で確認し、パッド剥離や異常がないかを確認することが重要です。
見た目では正常に見えても、接点につながる配線や基板内部のVIAまで損傷している場合もあるため、必要に応じて回路を追いながら診断します。
今回のSwitchはCPUへ一時的に圧力を加えると正常起動
ここからは今回お預かりしたSwitchの実際の診断・修理工程です。
今回の端末では、本体の反りが確認できたためCPUやRAM周辺のBGA接合状態を疑いました。
診断の一環としてCPU周辺へ一時的に圧力を加えながら起動状態を確認したところ、ブルースクリーンではなく正常に起動することを確認しました。
これはCPUそのものが直ったわけではありません。
圧力によって基板やBGA部分の状態がわずかに変化し、接続不良を起こしていた箇所が一時的に接触した可能性があります。
⚠ CPUを押す方法を一般の方が試すことはおすすめしません
- 基板をさらに変形させる可能性があります
- BGAクラックやパッド剥離を悪化させる可能性があります
- 一時的に起動しても根本的に修理されたわけではありません
今回の場合は、この診断結果からCPU周辺のBGA接合不良の可能性が高いと判断し、CPUを取り外してリボールを行うことにしました。
今回のブルースクリーン修理|CPUリボールの工程
🔧 STEP1|CPUを基板から取り外す
周囲の部品へ熱ダメージを与えないよう温度を管理しながら、CPUをメイン基板から取り外します。
今回の端末からCPUを取り外した状態です。CPU側と基板側の両方を確認します。

🔧 STEP2|CPUと基板側の接点を確認
CPUを取り外した後は、基板側のパッド剥離や損傷がないかを顕微鏡で確認します。今回の端末では再実装可能な状態と判断しました。
🔧 STEP3|古いはんだを除去してリボール
CPU側に残っている古いはんだを整え、専用ステンシルを使用して新しいBGAを形成します。
CPU用ステンシルにはんだペーストを配置した状態です。約1,570個の接点位置へ均一に形成していきます。

リボールが完了したCPUです。裏面に多数のBGAが再形成されています。

🔧 STEP4|CPUを元の基板へ再実装
位置を正確に合わせたうえで、リボールしたCPUをメイン基板へ再実装します。
CPUの再実装が完了した今回のSwitch基板です。

CPU再実装後、ブルースクリーンから正常起動へ
CPUをリボールして再実装した後、基板を本体へ戻して起動確認を行いました。
結果はブルースクリーンが改善し、通常のHOMEメニューまで正常に起動しました。
修理後のNintendo Switchです。青い画面から進まなかった状態から、正常にHOMEメニューまで起動できるようになりました。

今回の端末では、本体の反り、CPU周辺への圧力による症状変化、CPUリボール後の正常復旧という結果から、CPUのBGA接合不良がブルースクリーンの原因だった可能性が高いと判断しています。
リボールしても直らないブルースクリーンはどう切り分ける?
今回のSwitchはCPUリボールで復旧しましたが、すべてのブルースクリーンが同じ方法で直るわけではありません。
当店では症状や基板状態に応じて、CPU・RAM・eMMC・基板側の故障を順番に切り分けていきます。
💡 当店で行うブルースクリーンの切り分け例
- CPU・RAM周辺で症状に変化があるか確認
- CPUやRAMを取り外して基板側パッドを確認
- 必要に応じてリボール・パターン再形成
- RAM内部故障が疑われる場合は正常RAMへ交換
- 改善しない場合は正常基板を利用したクロスチェックを検討
正常な基板へCPUとeMMCを移植して確認することも
CPUやRAMのリボール、基板側の修復を行っても改善しない場合、さらに原因を切り分けるために正常動作しているSwitch基板を使用することがあります。
故障基板からCPUとeMMCを取り外し、正常なドナー基板へ移植して起動するか確認します。
Switchでは本体固有の暗号鍵や起動情報が関係しているため、CPUやeMMCを単純に別の正常品へ片方だけ交換して、元のユーザーデータをそのまま起動させることはできません。
そのため、元端末のデータを保持した状態でCPU側を検証する場合は、CPUとeMMCを組み合わせた状態で確認することが重要になります。
正常なドナー基板へCPUとeMMCを移植して正常起動できれば、CPUとeMMCは少なくとも起動可能な状態であり、元のメイン基板側に別の故障が存在する可能性が高くなります。
逆に正常基板へ移植しても同じブルースクリーンが発生する場合は、CPUまたはeMMC側の重大な故障を疑います。
逆に正常なCPU・eMMCを故障基板へ載せる場合も
診断内容によっては、正常起動を確認できているCPU・eMMCの組み合わせを故障基板へ実装し、元基板そのものが正常に動作できるかを確認することもあります。
こうしたクロスチェックを行うことで、
- CPU・eMMC側の問題なのか
- 元のメイン基板側の問題なのか
- RAMや基板配線など別の箇所なのか
をさらに細かく切り分けることができます。
基板そのものが大きく曲がっている場合はドナー基板への移植も
ブルースクリーン端末の中には、CPUやRAMの接合不良だけではなく、メイン基板自体が大きく変形しているものもあります。
基板内部の配線まで損傷している場合、個別のパターン修復だけでは安定した復旧が難しいケースもあります。
このような場合でも、CPUとeMMCが正常であれば、状態の良いドナー基板へ移植することで元端末のデータを保持した状態で起動させられる可能性があります。
基板を丸ごと別の中古基板へ交換するだけでは元端末のセーブデータは引き継げません。
データ復旧を目的とする場合は、元端末に保存されている固有情報を含めた高度な基板作業が必要になります。
CPUやeMMC自体が故障している場合は修理できないことも
ブルースクリーンの中で特に難しいのが、BGA接合部ではなくCPUやeMMCそのものの内部が故障しているケースです。
RAMであれば正常な同型チップへ交換して改善できる可能性がありますが、CPUやeMMCは元端末の固有情報や暗号化されたデータとの関係があるため、単純なチップ交換では元のデータを保持した状態で起動できません。
⚠ CPU・eMMC内部故障の場合
- CPU自体の内部修復は基本的にできません
- eMMC内部の故障状態によってはデータ読み出しが困難になります
- 正常なCPU・eMMCへ単純交換しても元のセーブデータでは起動できません
- データ保持を前提とした復旧ができず、修理不可となる場合があります
そのため当店では、リボールで改善しなかったからすぐに「CPU故障」と判断するのではなく、RAM・パッド・基板配線・ドナー基板への移植確認などを行い、可能な範囲で原因を切り分けています。
Switchのブルースクリーンでもデータは残せる?
ブルースクリーンになったからといって、すぐにセーブデータが消えているとは限りません。
今回のようにCPUのBGA接合不良が原因であれば、CPUをリボールして元の基板へ再実装するため、ストレージを初期化する必要はありません。
そのため、今回のSwitchも修理前のデータを残した状態で正常起動しています。
一方で、CPUやeMMC自体が内部故障している場合は、元データを保持した状態での復旧が非常に難しくなります。
特にNintendo Switchでは、セーブデータが本体保存メモリーに保存されるゲームも多いため、バックアップされていないデータを取り戻したい場合は、基板交換ではなく元基板を復旧させることが重要になります。
郵送でのSwitch基板修理も受け付けています
遠方でご来店が難しい場合は、Nintendo Switchの郵送修理にも対応しています。
ブルースクリーン、CPUリボール、基板修理、データ復旧をご希望の場合も、まずは端末の症状をご相談ください。
Switchの画面が青くなったときにやってはいけないこと
ブルースクリーンになると、「押したら直る」「熱を加えると直る」といった情報を見かけることがあります。
しかし、BGAや基板側のパッドが損傷している状態で無理な力や熱を加えると、修理可能だった基板をさらに悪化させる可能性があります。
⚠ ブルースクリーン時に避けたいこと
- 本体を強く曲げる
- CPU付近を強く押し続ける
- ヒートガンなどで基板を加熱する
- オーブンなどで基板全体を加熱する
- 原因を確認せずに何度もリフローを繰り返す
一時的に起動したとしても、クラックや剥離そのものが直ったわけではありません。
データを残した修理を希望する場合は、状態を悪化させる前に基板修理が可能な店舗へ相談することをおすすめします。
Switchのブルースクリーンについてよくある質問
Q. Switchの画面が真っ青ですが、液晶交換で直りますか?
A. ブルースクリーンの場合、液晶ではなくCPU・RAM・eMMCなどメイン基板側に問題があるケースが多いため、液晶交換だけでは改善しない可能性が高いです。
Q. CPUをリボールすれば必ず直りますか?
A. いいえ。CPUのBGA接合不良であれば改善する可能性がありますが、RAM、パッド剥離、基板配線、eMMC、CPU内部故障など別の原因もあります。
Q. ブルースクリーンでもセーブデータは残せますか?
A. BGA接合不良や基板側の修復で復旧できれば、今回のようにデータを残したまま起動できる可能性があります。ただしCPUやeMMC自体の内部故障ではデータ復旧が難しい場合があります。
まとめ|Switchのブルースクリーンは「CPUリボールだけ」では判断できない
Nintendo Switchの画面全体が青くなり起動できないブルースクリーンは、Switchの故障の中でも特に高度な基板診断が必要になる症状です。
代表的な原因にはCPUやRAMのBGAはんだクラックがありますが、それだけではありません。
- CPU・RAMのBGA接合不良
- 基板側のパッド剥離
- RAM内部故障
- CPU・eMMC内部故障
- 基板配線やVIAの損傷
など、同じブルースクリーンでも故障内容は大きく異なります。
今回のSwitchでは、本体の反りが確認され、CPU周辺へ一時的に圧力を加えると正常起動したことからBGA接合不良を疑いました。
CPUを取り外してリボール・再実装した結果、ブルースクリーンが改善し、データを残したまま正常起動しています。
スマホスピタル埼玉大宮店では、CPUリボールだけでなく、RAM、パターン再形成、CPU・eMMCの移植を含む基板修理にも対応しています。
Switchの画面が青い、他店でリボールしても改善しなかった、セーブデータを取り戻したいといった場合も、端末状態を確認したうえで修理可否をご案内します。