【水没】iPhoneが海水で濡れた。電源が全く入らないiPhoneの水没復旧修理

4日くらい前にiphone7が海水に浸かってから不動の状態になってしまったという修理ご依頼。

伊丹市からご来店していただきました。

はじめはiPhone動いていたけど2日経った頃にホームボタンが使えなくなった。

その後画面がまっくらになって何も表示されなくなった。

音は鳴っていたけれど画面には何も映し出されない。

その後しばらくすると電源も落ちてしまったようで充電ケーブルをさしたら本体は熱くなるが反応はない。

iPhoneが水に濡れてしまった時には電源を切る事が大切です。

今回のiPhoneも海で濡れてから4日経過していますが分解して画面を開くと水だらけでした。

自然乾燥の場合あと3日以上は全然乾かないかなといった濡れ方だった。

分解を進めて本体から基板を取り出す。

CPUなどが搭載されている基板だ。

取り出した基板を水ではなく特殊な溶剤で洗浄する。

基板に付着した不純物を取り除く為だ。

洗浄後はしっかりと時間をかけ乾燥させる。

その後画面とバッテリー、カメラやホームボタン、ドック部分などをあれこれしながら電源を入れてみる。

画面は白く光り中央にはリンゴマークが表示された。

しかしこれで安心はできない。

リンゴループに陥っている可能性があるから。

今回はホームボタンはほぼ確実に壊れている。

なぜなら接続部分が黒こげになっていたから。

水が入りショートしたという事。

iPhone7以降のホームボタンは修理が難しい。

ホームボタンは諦めてあえて接続させずに起動シークエンスに進ませる。

念のためにカメラパーツも取り外している。

パーツが認識できないとiPhoneはリンゴループになる事が多い。

しかしiPhone7はそのままの状態で5分ほど置いておくとホームボタンの起動を諦め

AssistiveTouchがあらかじめ表示された状態で立ち上がる。

無事に起動に成功しデータが残っている事が確認できた。

今回の依頼はすでに新しい機種に機種変更済であるため、アプリの引継ぎ設定を目的とし、一時的にiPhone自体を操作及び通信できる状態にする事。

その条件を満たす為に必要なパーツを仮に装着させた状態でお客様に操作をしてもらう。

だからiPhoneは今こんな状態。

画面やバッテリーなどを元のパーツが残ったまま上から重ねているのでケーブル類だけで繋がっている状態。

お客様に操作してもらう時には輪ゴムでも巻き付けてテーブルの上で操作をしていただければ外れて落ちる心配はない。

この状態でアプリの引継ぎなどをしてもらい完了したら元のパーツに戻す。

今回かかる費用は水没復旧費用の4980円と仮に装着させたパーツ類や作業費での1000円。

仮にこのiPhoneを使える状態でお渡しする為には画面とバッテリーの交換が必須になる。

そうすると洗浄費用と足して2万円を超えてくる。

それでもホームボタン及び指紋認証機能は使用不可。

それならば新しい機種に替える事のメリットも大きい。

今回取った処置は、お客様のご要望を満たしつつも最低限の費用で安く済ませる為のいわば特殊な例である。

当店では修理メニューに載せていない今回の様なイレギュラーな対応が可能。

その時々によりベストな選択肢を案内するので自由に選択していただければいいと思う。

とにもかくにも、みんなも水没には気を付けよう。

水没というのはその後に取る処置が復旧率に大きく関わる。

これだけは覚えてほしいという事を言うなら

濡れたら電源を切る

たったこれだけでいい。