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iPhoneの珍しい故障について

iPhoneのスピーカーがグレーアウトして押せないときは要注意! | スマホスピタル

最近ちょこちょことiPhone7/7Pでスピーカーが使えない、音が出ないといった症状のお問い合わせやお持ち込みでのご相談をいただきました。

今回はiPhone7の不具合と、スピーカーの問題についてまとめさせていただきました。

iPhone7は不具合が多かった不遇の機種

iPhone7は発売してからなにかと不具合が多かった印象があります。

iPhone7から始めて搭載された機能が多く、最もたる例は物理式から感圧式に変更されたホームボタン。

あとはiPhone7から正式に耐水機能が付与されました。
(一応iPhone6sから耐水機能を付与するための粘着シールは貼り付けられていました。耐水機能の実験段階だったといわれています。)

今までの機種から変更点が多かったのが原因か、それとも構造上の欠陥か、発売して当初は不具合に次ぐ不具合、といった印象がありました。

発売当初に言われていたのは基板CPUのあたりからノイズ音がするというものや発熱が激しいといったものです。

ノイズ音はCPUに高負荷がかかったときに頑張って処理している音だったり、基板内部のコンデンサーが一定の電圧で振動するためというものでした。

こちらは初期不良で対応されているようですね。

発熱が激しいのは耐水機能が付与されたことによってiPhone7内部にどうしても熱がこもってしまう事が原因とされました。

Xperia Z4が高い機能と防水性能をもっていたのにその防水性が原因となってすごく熱いスマホになってしまったのと似ています。

新発売時期にいろいろな不具合が報告されるのはどのような製品でも起こります。それにしっかり対応してもらえれば消費者としては不安も少なくなりますね!

iPhoneのスピーカーが押せないときはかなり危険

iPhoneで通話しているときに、スピーカーモードに切り替えようと、スピーカーボタンを押そうとした際に、グレーアウトしてスピーカーボタンが押せない!という不具合が起きています。

実はこの状態…かなり危険なんです。

どう危険かというと、【リンゴループ】になる予兆だからです。

iPhoneユーザーの方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

iPhoneのリンゴループとは?

リンゴループと聞いてもよくわからない方もいらっしゃるかもしれません。

リンゴループとは再起動を繰り返し、一向にホーム画面まで進まない症状を指します。

通常iPhoneを起動させるとAppleのリンゴマークが表示されます。

そのリンゴマークが表示→電源が落ちるを繰り返すようになります。

ホーム画面まで進まないので、操作をすることもデータのバックアップを作成することもできません。

リンゴループになる原因は?

原因となるのは基板のオーディオICチップが本体への衝撃や、筐体(本体フレーム)が曲がるような圧力を加えられたときに、基板からオーディオチップに接続されているパッドが緩み、接続不良が発生することのようです。

実際、私が見たことがあるオーディオチップが破損しているであろうiPhone7もほとんどが何度か落とされて、画面にひびが入ったものだったり、ボディがぼろぼろだった覚えがあります。

稀ですがすごく大事に使われているiPhone7でも発生すると聞きましたのでもはや構造上仕方がないことなのかもしれません。

経年劣化による損傷といえるかもしれませんが、裏で徐々に悪化していくのでかなり怖いです。

最悪起動画面のリンゴマークから先に進まなくなってしまうリンゴループを発症します。

基板の破損が原因でループ病が発生すると、リカバリーモードに入れてiTunesでの更新や初期化を試してもうまくいかないことが多く、文鎮化してしまうことが多いです。

こんな時は要注意!リンゴループになる予兆とは?

オーディオチップ破損ですが、初期症状としては通話時にスピーカーが使えなくなってしまうことから始まります。

そこから通話機能の発声が相手側に届かなくなり、同時に相手の声も聞こえなくなります。

アプリのボイスメモを起動させてもクラッシュしたりと音声に関する機能がことごとく使えなくなっていきま

しかし、普通に音楽や通知音などは鳴りますので、マイクの故障と勘違いしてしまうのです。

あれ?と思って再起動をすると

かなり起動時間が長くなっています。

放置しているとやっと立ち上がってくれるというレベルの長さです。

この時点で何度も再起動を行うのはやめておいたほうがいいでしょう。少しづつ起動するまでの時間が伸びていき、最終的には起動しなくなってしまいます。

 

ちなみにですが、iPhoneにはスピーカーが二か所あります。

電話する時に応答する上側のイヤースピーカーと、スピーカー音声や通知音を再生する下側のラウドスピーカーの二つです。

それぞれ部品としては両端にあるので独立しています。パーツ分けとしてイヤースピーカーは画面側の部品であり、ラウドスピーカーはドックコネクター(充電口)に接続されている部品です。

どちらか片方でノイズが入るというような症状であれば部品の物理的な破損の可能性が高まりますが、両方同時に使用不可能になる場合、水没以外ではこのオーディオチップの破損の可能性が高いと考えてよいと思います。

 

このオーディオチップの破損ですが、残念ながら基本的には修理ができません。

また、正規店ではこの問題は感知しているようで、Applecareに入られているなら相談すると対応はしてくれそうです。

基本的にオーディオチップが破損していることが原因でのスピーカー不良はパーツの交換では改善されません。

逆に電源をつけたり消したりを繰り返すので寿命が縮まってしまう原因になります。

iPhoneでスピーカーが押せなくなった時の対処方法は?

先にお伝えしたように、iPhoneでスピーカーボタンが押せなくなった際は、圏外病の予兆になります。

なので、そのまま使用していると圏外になり電波を拾えなくなってしまいます。

基本的には、圏外病を防ぐことは難しく、圏外病になってしまうと本体を交換したり、機種変更をするしかありません。

ここでは、万が一圏外病になってしまった際の対処方法をご紹介します。

データのバックアップを作成する

とにもかくにも、まずはデータのバックアップを作成しましょう。

圏外病になってもWi-Fiは接続できたりするので、iCloudなどにデータを保存しましょう。

もしくは、パソコンを用いてバックアップを作成する方法もあります。

皆様の環境に応じてバックアップを作成ください。

バックアップを作成しておけば、機種変更や本体交換になった場合でも、バックアップデータは戻ってきます。

なので、圏外病になってしまった際は、焦らずにバックアップを作成しましょう。

機種変更か修理を行う

基本的に、圏外病になってしまったら自然に改善することはほとんどないので、対処をしなければなりません。

方法は機種変更をするか修理をするかです。

機種変更やAppleで修理をするとなると時間がかかる…ということでしたら街の修理屋さんで修理をする方法もあります。

ですが、先ほどもご紹介したように、改善しないことも多く、改善したとしても再発する可能性が高いということは抑えてきましょう。

iPhone修理ならスマホスピタルまで

今回ご紹介したオーディオチップの破損などは当店でも改善することが難しいですが、パーツの交換や基板の修理でしたら当店でも承っております。

例えば、以下の症状でしたら当店でも改善できることが多いです。

  • タッチ操作に異常がありスピーカーボタンが押せない
  • スピーカーボタンを押しても音が聞こえない

パーツの物理的な破損、通話時にノイズが入る、スピーカーの音が小さい等の症状でしたら部品交換で改善することが多いです。

また、この症状は直せるものかどうかわからないといった場合でもお任せください。

スピーカーが故障していてても、今回ご紹介したスピーカーがグレーアウトしてしまう症状になってしまいます…

もし、症状が起きてしまったらお気軽にご相談ください。

iPhoneスピーカー修理の費用などの詳細はこちら>>

2014年より、日本PCサービス株式会社にて、年間700件以上のパソコン・スマホ・タブレット修理およびお困りごと解決を行うフィールドエンジニアとして活躍した後、IT人材の育成や事業責任者として業界に従事。2021年11月、同社取締役に就任。
同年12月よりスマホ・iPhone修理のスマホスピタルを運営する株式会社スマホスピタル 取締役として、全国のスマホ修理事業を統括。
2023年5月、特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事に就任。リテラシー格差、使い方やトラブル時の正しい対処法など、スマホの正しい知識の普及のためスマートフォン整備士検定の構築に携わるなど、スマホ・パソコンをはじめIT関連業界に10年以上従事。

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