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iPhone水没修理について

過信は禁物! 防水スマホなのに水没してしまうワケとは | スマホスピタル

スマホスピタルには、連日のように水没したスマートフォンの修理のご依頼が舞い込んできます。

その中で非常に多いのが、iPhone 7やiPhone Xなどを使っていて「防水だから大丈夫だと思って使っていたら壊れた」というお客様。

 

Appleの公式ページなどでは、iPhoneに水をバシャーン!とぶっかけ、さも「水なんてへっちゃらですよ!」とアピールするような広告写真が掲載されています。

…が、現実は広告の写真通りにはいかないようで、iPhone(その他のスマホも含め)の防水性能は、実はそれほど強固というわけではありません。

 

今回は、「防水」スマホがなぜ水没してしまうのか解説します。

 

防水性能も完全ではない

iPhoneをはじめとする「防水」をうたっている精密機器は、「IP等級」と呼ばれる国際標準規格によって定められた基準をクリアしていることが大前提となっています。

 

「IP」の後に来る数値が粉塵や固形物に対する等級を、その後ろに来る数値が水の侵入に対する等級を表しており、例えば「IP67」と表記があった場合、防塵は6等級、防水は7等級程度の性能を持つということがわかります。

ちなみに、2019年秋発売のiPhone 11シリーズの防水・防塵性能はIP68であると公式サイトに表記されています。

iPhone11のスペック一覧

 

防塵は6等級が最高で、防水は8等級が最高ですので、iPhone11は防塵・防水ともに最高性能である!ということがわかります。

ただし、IP等級で定められている基準は、あくまでも常温の真水を使い、通常の湿度や気温の実験室内で試験する場合での基準です。お風呂やサウナなど極度に高温多湿な場所で長時間使うことはそもそも想定されていませんし、海水や河川など水深が深くて流れのある場所・食べ物の汁など不純物が多い液体だと、想定以上に浸水してしまうこともあり得ます。

 

防水性能は劣化する

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上の写真は分解したiPhone Xのフチ部分を拡大したものですが、黒い粘着テープがフチに沿って貼られているのが分かります。

iPhoneの防塵・防水の仕組みは、画面パネルと本体との隙間をこの粘着テープで埋め、異物や液体の侵入を防ぐというごく単純なものです。

XperiaなどのAndroidスマホでも、同様の方法で防塵・防水を行なっている機種は多いですね。

 

この粘着テープ、新品の頃はそれなりに水やホコリを防いでくれるのですが、1年、2年と使っていくうちに粘着力は弱まり、液体が侵入しやすくなってしまいます。

分解してみたら、湿気や脂が染み込んでテープがグズグズに崩れている…ということもよくありますね。

 

このテープの柔軟性や粘着力は、機種が新しくなるたびに確かに進化しています。しかし、構造的に完全密閉されていない以上、浸水の可能性はどんな機種でも少なからずあると思っていた方がよいでしょう。

 

分解すると防水性能は落ちる

iPhoneやその他スマホを修理するときは、やはり分解しなければなりません。分解するということは、先ほど紹介した粘着テープも剥がれてしまうということです。

テープが剥がれてしまえば、当然防水性能は落ちます。スマホの修理屋さんで修理してもらった後は、水がかかりそうな場所では使わない方がよいでしょう。

スマホスピタルでiPhoneの修理をする場合、オプションで粘着テープを貼りなおす(有料)こともできますが、それでも工場出荷時の防塵・防水性能は戻ってきません。

繰り返しになりますが、一度でも修理に出したスマホは、防水性能は落ちてしまっているものと考えて使うようにしましょう!

 

ここまでで説明してきた通り、iPhoneやその他スマホで「防水」を謳っている機種は、多くの場合「完全防水」ではありません。

防水ではない機種と比べると水没しにくいことは確かですが、ダメなときはものすごく簡単に浸水して故障してしまいます。

「ちょっとくらいなら大丈夫だと思ってお風呂で使ってて…」と言って当店に持ち込まれ、できる作業を全て行っても復活させることができず、落ち込んで帰っていくお客様は数え切れないほどいらっしゃいます。

そして、一旦水没したスマホは大抵回復不能なダメージを負います。スマホスピタルではスマホの水没修理も行っていますが、内部の洗浄や乾燥、パーツ交換を行い、かろうじて復活できたとしても、この先ずっと使える保証はもうどこにもありません。

基本は「水量に関わらず、スマホに水をかけることは絶対に避ける」という使い方を徹底しましょう!

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