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iPhone水没修理について

【よくある質問にお答えします!】iPhone11って防水なのに、水がかかったら壊れるのはなぜ? | スマホスピタル

梅雨明け宣言がされていよいよ夏本番、古き良き日本の夏はとうの昔に霞のごとく消え去り、エジプトあたりの方がまだマシなんじゃないかと思えるような酷暑の季節がやってきました。

インスタやTikTok映えを狙い、プールに入っている様子をiPhone11で自撮りする光景はきっとこれからの風物詩になっていくのでしょう。

 

しかし、スマホスピタルでは「iPhone11に水がかかったら壊れた。防水だから大丈夫だと思っていたのになぜ?」という内容の問い合わせが寄せられるようになっています。

実際にお預かりして分解してみたところ、内部が水浸しだった…というケースも多いですね。

AppleのHPには「強固な防水性」といった意味の文言が躍っているのに、なぜこんなにも簡単に水が入って壊れてしまうのでしょう?

 

iPhoneシリーズは、どうやって「防水」しているのか

iPhoneシリーズは、iPhone7以降防水性能があるということになっています。

防水のための加工が施されていること自体は嘘ではなく、iPhone7もiPhone8も、iPhone X以降も全て、分解すると防水加工がされていることがわかります。

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防水「加工」と表現しましたが、その仕組みは単純なものです。

上の写真は画面を外した状態のiPhone7なのですが、本体のフチをよく見ると、粘着テープの残骸のようなものがくっついているのがわかるでしょうか?

この粘着テープが画面と本体の隙間を塞いでいるため、液体や粉塵が内部まで侵入しにくい…というのが、iPhoneの「防水」の仕組みなのです。

 

お客様から預かったiPhoneを分解したとき、この粘着テープが経年劣化していることがよくあります。

手汗などの水分・油分を吸い込んでぼろぼろに崩れていたり、ホコリや手垢が付着して粘着力が弱くなっていたりしますし、Apple以外の非正規店に修理に出したことがあるならば、作業の都合上粘着テープが剥がされていることもありますね。

Apple公式サイトでも、(小さい字ですが)「防水性能を維持できるのは2年程度」という文言が記載されています。

「iPhone(というか全部のスマホ)の防水性能は必ず劣化するもので、永遠ではない」と覚えておきましょう

 

買ったばっかりのiPhone11が水没するのはなぜか

iPhoneの防水性能は経年劣化するので、購入して時間が経つと水没しやすくなる…というのはわかりました。

しかし、iPhone11は発売からまだ半年ほどしかたっていません。それなのになぜ、スマホスピタルに水没の相談が舞い込むのでしょう?

 

■防水規格「IPX」について

iPhoneを始めとした「防水」スマホの防水性能を決める基準は、「IPX」という国際的な指標によって定められています。

0~8までの9等級があり、数字が大きければ大きいほど防水性能が高いということになるのですが、iPhone11は最高レベルのIPX8の防水性を謳っています。

しかし、「IPX8」という等級には明確な基準がなく、「メーカーと機器の使用者間の取り決めによる」とされています。

つまり、1つ手前の「IPX7」の基準を上回っているならばなんでもよい…とも解釈できるわけです。

 

IPX7の基準は「水面下15㎝~1mで、30分間沈んでも内部に浸水しない」というもの。それに対してiPhone11の防水性能は、(AppleのHPを信じるならば)「最大水深2メートルで最大30分間」とされています。

つまり、iPhone11は確かにIPX8クラスの防水性能ではありますが、一つ手前のIPX7より多少性能が上がっただけであり、「完全防水」ではないということになります。

 

さらに、「水深〇mで〇分間」というのは、環境の整った実験室内で、常温の真水を使ってテストしたときの結果です。

塩素の入ったプールの水、カルキの入った水道水、塩分の濃い海水、温度が高いお風呂の水や逆に温度の低い冷水などなど、常温でも真水でもない水はこの世にいくらでも存在しますが、iPhoneの防水性能はそれらに対しての防御力については保証していません。たとえIPX8といえども、過信しすぎるのはよくありませんね。

 

「防水」を過信すると痛い目を見ます!

iPhone11は国際的な防水規格に従って作られており、物理的にも防水加工がされていることは確かなので、ある程度の防水性はあると言ってもよいかもしれません。

しかし、条件を限定してテストしている以上、その条件が少しでも変われば、予想以上にあっさりと水没してしまう可能性は十分にありえます。

iPhone11といえどもあまり期待しすぎず、防水ケースを併用するとか、少しでも水がかかりそうな場所では絶対に使わないとか、そうした対策は必須!

水にはくれぐれも注意してiPhone11を使ってくださいね!

 

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