iPhone水没修理について
水没するってどういうこと? | スマホスピタル
iPhone(あいふぉん)、Android(あんどろいど)、Nintendo Switchや3DSの修理を承っておりますスマホスピタルイオン相模原店です!
6月に入り雨の日が多くなりましたね。
この時期は湿度が高くてじめじめしてイヤになります(; ・`д・´)
修理店では6月から多くなる修理があります。
水没復旧修理です。
当店で行う水没復旧修理ですが、
前提として【データの取り出しを目的とした修理作業】になります。
現状起動しない端末に対し、起動まで漕ぎつき内部データが取り出せる状態にできるか試みる作業です。
【水没した端末を水没前に戻す】ことや【修理後も使える】ようにする修理ではありません。
イメージしやすいようものに例えるならば、紙が濡れることと同じです。
何が書いてあったのかのをどうにかして確認する方法と思っていただくと良いかもしれません。
濡れてぐしゃぐしゃになった紙をもとのピンっとした状態に戻すことは出来ませんよね。
紙もドロドロになると何が書いてあったのか確認することが出来ないように、機械もひどいダメージを負っている場合は何をしてもどうにもなりません。
そもそも精密機械にとって水は厳禁です!
水に濡れた時点で、あるいは起動しない時点で先が短いことを念頭においてください(; ・`д・´)
それでもどうにかしたい、
試せるものがあればやってみたいという事であれば水没復旧をお申し付けください!
作業内容としては、
①内部基盤を取り出し洗浄し、付着している不純物を取り除く
②洗浄後よく乾燥させる
になります。
基板に不純物が付着していると通電しにくくなります。
精製水に入れ、超音波振動で通電を害するものをふるい落とし、通電しやすくします。
また少しでも濡れた状態ですと通電した瞬間ショートする恐れがあります。
エタノールに浸し乾燥させることによって内部に残っている水分を気化させます。
その後基板をフレームに戻し、元々ついているバッテリーや画面パーツを接続して起動するか試みます。
全て元のパーツで起動・操作できる場合もあれば、パーツ自体もショートし新しいものに付け替えないとどうにもならない場合もあります。
修理代金もどの時点でデータを取り出せる状態になるかによって変わってきます。
どこまでやってみるか、どの時点でやめるかはお客様次第になりますので、その旨スタッフにお伝えいただければと思います!
水没したときにどうしたら復旧率が上がる??
水没した場合、どんな水に触れたのかその後どうしたのかに結果が左右されます。
良くあることとして、お風呂に落とした、トイレに落とした、洗濯機で回してしまったなどありますが
この時点で一番復旧率が高いのはどれでしょう?どれも起動中に水没し、同じ時間が経過しているとします。
3つの条件下では洗濯機で回してしまったケースが一番復旧率が高いです。
3つの中で一番水につかっている時間が長い洗濯機コースですが、2つにはない作業が結果として復旧率を上げます。
脱水作業です。
お風呂やトイレに落ちた端末は内部に残った水を出そうとしても、勝手に出てくるのを待つ事しかできないですが、
洗濯機で脱水までした端末は内部の水が遠心にかけられることによってでてきます。
洗濯が終わったころには水分が抜けた状態になります。
内部に水が残っている状態ですと、本来通電しなところまで電気が通り回路短絡=ショートする恐れがあります。
基板がショートするとそれこそ【端末として死んだ】ことになり、もう手の施しようがありません。
そのため、お風呂やトイレに落とした端末よりも洗濯機で脱水までされた端末の方が復旧率が高いのです。
元々の端末の状態も復旧するかしないかに大きくかかわってきます。
しょっちゅう落としてダメージが蓄積された端末と、一度も落としたこともなく単純に経年劣化した端末とでは基板の損傷度が異なります。
基板が損傷しているという事は、人間でいう心臓が弱っていることと同じです。
一度止まった心臓を再び動かそうとすると、とてつもない負荷がかかります。
健康な心臓や体であれば負荷に耐え息を吹き返せますが、
弱っている心臓や体ではそうではないように機械も負荷に耐えられず復旧しないこともあります。
基板の状態が良好で、水没した後に完全に乾燥していることが復旧の決め手です。
昨日水に濡れて起動しなくなってしまった端末を水没復旧しても起動しなかったこともあれば、
水没してから1か月経過している端末が息を吹き返すこともあります。
普通に考えれば水に濡れてからより一定の時間が経過した端末の方が復旧は難しいように思えますが、
大事なのは【内部に水分が無い】=【完全に水分が蒸発していること】です。
1ヵ月放置したことによって自然乾燥し回路短絡しにくくなったことが、結果として起動に結びついています。
水没ってどういう状態?
水没といっても完全に水に浸かったのか、ちょっとだけかかったのか様々です。
私たち修理を行う側とお客様とでは認識が違うことがあります。
恐らく多くのお客様は【液体にスマートフォンが完全に浸かった状態】を水没と認識しているかと思いますが、
端末にとっての水没は必ずしもそうではありません。
メーカーやモデルは違ってもスマートフォン1台1台には【水没反応シール】というものが付いています。
水に濡れていない時は白いシールですが、水に濡れるとピンクや赤に変色します。
この状態を【水没】と見なします。
ちょっと液体がかかっただけでも内部に浸水すればこのシールはピンクや赤に変色します。
丸ごと使っても内部に浸水が無ければこのシールは白いままです。
スマートフォンを開けてみないと本当に水没しているのかしていないのかはわからないのです。
この状態でお客様にお願いしたいことがあります!
・水没後電源が落ちてしまった端末の起動しない
・充電器を接続しない
この2つをしないようにして下さい!
起動や充電は基板に電気を流すので、
水没後勝手に電源が落ちた、あるいは画面が暗くなった端末に行うと回路短絡が起こる可能性があります。
そのままの状態で修理店へお持ち込み下さい!
起動して操作ができる端末はデータのバックアップをしてください。
そのまま機種自体を変えていただく方が良いです。
動いている状態で下手にパーツを脱着させると、その際に流れる電圧によって回路短絡が起こる可能性があります。
もしデータのバックアップ中に画面が点かなくなったり電源が落ちてしまった場合は、水没復旧を考えていただければと思います。
水没した端末がサブ機でしたら、自然乾燥させることによってもしかしたら起動する可能性があります。
直射日光が当たらず、風通しの良い場所に立てかけておくだけです。
だいたいの機種は下にスピーカーが付いているのでその面を下にして立てかけます。スピーカーの通気口を通して内部の水分を外へ排出します。
海などで水没させたときは乾燥させないようご注意ください!
上記の良く乾燥させてはあくまでも【真水】に水没した場合。
海水は乾燥すると【塩】がういてきますよね。塩は金属を腐食=錆びさせます。
錆びてしまうと通電しにくくなりますので、海で水没させた場合はなるべく内部の水分が蒸発しないよう密閉してご来店ください。
ジュースなどがかかった場合も同じです。
水没は時間との戦いですので、早めにご来店ください。
修理時間は2、3時間からいただいています!
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