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スマホの電源ボタン陥没による弊害とその修理方法 | スマホスピタル

スマホは落下などにより故障しやすい精密機器です。

代表的なスマホの故障では、ガラス割れ、液晶不良が一番に浮かんできますが、それ以外にもカメラ故障、充電不良、ボタン故障などいろいろとあります。

今回はその中でもボタン故障、さらに特定した「電源ボタンの陥没」に関してご紹介したいと思います。

電源ボタン(スリープボタン)の陥没とは?

言葉通りの事なのですが、電源ボタンが内部のほうに埋まったような状態になってしまい、ボタンの押し感がなくなり、程度によっては機能もしなくなってしまいます。

スマホの数ある故障の中で、ケースとしては少ない部類に入りますが、起こってしまうととてもやっかいです。

スマホが使いづらく感じストレスになりますし、場合によっては使用することすら出来なくなることもあります。

 

陥没自体が落下衝撃などでへこんでしまっている場合は押され続けて通常の動作がうまく出来なくなってしまうのも厄介なところです。

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電源ボタン陥没のきっかけ

電源ボタンの陥没は、普通に使っていて自然故障のように突然起こる、なんてことは考えにくいです。

ほとんどがスマホを落下させてしまった際の衝撃によって起こります。

しかし、落下させてしまったからといってそう簡単には起こりません。

実際に修理でご依頼を頂いたお客様から、電源ボタンが陥没してしまったきっかけ、経緯を聞くと、共通点が2つあります。

落とした先が平面ではなく、尖っているような場所であった

ぶつかった個所が電源ボタン付近であった

砂利道で落としてしまい石にぶつかった、階段や机の角にぶつかったなど、運悪く落とした先が鋭利な個所で、運悪く電源ボタンにぶつかってしまった場合に、陥没状態になってしまったというケースが多いようです。

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スマホの電源ボタン部分の構造と陥没の原因

スマホ・iPhoneの構造について

スマホの電源ボタン部分の構造は、機種によって多少の違いはありますが、大まかには一緒です。

我々スマホユーザーが、普段目にして実際に触れている電源ボタンは、実は電子部品ではありません。

内部にはスリープボタンケーブルが通っており、そのケーブルに電子的なボタンがついています。

そのボタンが押されることで機能するようになっているため、電源ボタン自体はそのボタンを押しやすくするための補助ボタンと言えます。

なので余談ですが、最悪電源ボタン自体はなくても、なくなってしまったとしてもどうにかなってしまいますし、電源ボタン陥没による弊害というのも、電源ボタンがあるからこそ起こってしまうものと言えます。

まぁ本当になくなってしまったら、とても不便になってしまうのですが、、、

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さて、電源ボタン陥没に関して一番関係が強いのは、電源ボタンでもなく、スリープボタンケーブルでもなく、本体のフレームです。

フレームには電源ボタンがすっぽりはまるように穴が開いていて、ボリュームボタンや充電口部分も同様です。

フレームを境に、内側にはスリープボタンケーブル、外側には電源ボタンといったようになっています。

正常な状態では、電源ボタンとスリープボタンケーブルとの間には少しの隙間があり、電源ボタンを押すことでその隙間が埋まり、ケーブル側のボタンが押されることで機能するようになっています。

電源ボタンを押す手を離せば、押し込まれた電源ボタンは勝手に元の位置にもどり、また隙間が生まれ最初の状態に戻ります。

 

陥没の仕組みについて

電源ボタンが陥没してしまうきっかけは、先ほど述べた通り、一点集中の強い衝撃が電源ボタンに加わる事でしたね。

そして実際に電源ボタンが陥没状態になってしまうスマホのほとんどが、その強い衝撃によってフレームの変形が起こってしまっています。

電源ボタンがすっぽりはまるようにフレームに開いていた穴が、衝撃によって電源ボタンが一度中に押し込まれるのと同時に変形してしまい、押された電源ボタンが元の位置に戻るのを邪魔してしまうのです。

 

電源ボタン陥没による弊害

電源ボタンが使えない

電源ボタンが陥没してしまっても、強く押し込むことでかろうじて機能するケースもありますが、いずれ機能しなくなることが多いので注意が必要です。

電源ボタンが使えないと、以下のような事が出来ないです。

画面をつけたり消したり出来ない
電源ボタンを必要とする機能が使えない(スクリーンショットやSiri、強制再起動やリカバリーモードなど)
電源を消せない、電源を入れられない

Androidスマホであれば、機種によっては設定を変更する事だったり、アプリをダウンロードすることなどによって、代用出来る機能もあるようです。

しかしAndroidスマホの場合、代用できるにも限界があり、またiPhoneとの大きな違いとして電源が切れた状態から起動させることが困難という点があります。

iPhoneでは充電ケーブルをつなぐことで起動することが出来ますが、Androidスマホではそれが出来ません、、、

代用できるにせよ、面倒な設定が必要となったり、使い方も面倒に感じてしまう方も多いので、やはりとても困ってしまいます。

 

意図ぜずスリープ状態に、意図ぜずスリープ解除される

電源ボタン陥没により、ユーザー側が意のままに電源ボタンを利用することは困難となりますが、内部のスリープボタンケーブルが断線やダメージなどでパーツとして死んでいない場合、厄介なケースがあります。

仮に上記のような方法で、電源ボタンの代用機能を使用していても、本来の電源ボタン部分の接触の兼ね合いから、急にスリープ状態になったり、スリープ状態にしてたのに勝手に解除されたりなんてことが起こります。

また、常に電源ボタン部分が押されているかのような判定をされてしまい、ホームボタンやボリュームボタンを押すとスクリーンショットや再起動になってしまうといった事もあります。

こういうのはとてもストレスが溜まってしまいますね、、

 

ロゴループやリカバリーモードになってしまう

上記1.2までは、ひとまずスマホとしてストレスを感じながらもなんとか利用はできる状態でしたが、電源ボタンの陥没によりいつのまにかリカバリーモードに入ってしまったり、ロゴループという状態に入ってしまったりします。

この状態になると、もうなにも操作などは出来なくなり、完全に使用不可となるため修理が必須です。

 

修理を行うまでの間に出来るボタン対策方法

iPhoneやスマホには物理ボタンが様々あるのですがiPhoneの場合「アクセシビリティ」という機能で

ボタンを代用できるシステムがございます。

 

設定>>アクセシビリティ>>タッチ>> と進むと一番上のメニューが「AssistiveTouch」というメニューになります。

AssistiveTouchをオンにすると画面に仮想ボタンが表示されます。

 

ここで最上位カスタマイズを開くと仮想ボタンを押した後の動作を追加する事が可能です。

例えば、音量の上げ下げが効きにくくなったりした場合は「音量を下げる」「音量を上げる」や「消音」を操作ができる様になります。

3個以上アクションを登録したい場合はこの「最上位メニューをカスタマイズ」がおすすめです。

電源ボタンが上手く反応しない場合は「画面をロック」を登録しておくとスリープボタンを押したときと同じ動作を行えます。

 

シンプルに2つぐらいの動作をタップで行う場合は「カスタムアクション」という2個目の項目で設定が可能です。

仮想ボタンを「シングルタップ」「ダブルタップ」「長押し」から選択する事が出来て便利です。

これは便利機能としても使えるのですが、iPhoneの場合スクリーンショット(今表示されている画面を保存したい)を取る場合にはスリープボタン+機種それぞれの指定ボタンとなります。

例えばこれがどちらかのボタンが壊れている、もしくは2個同時押しが面倒という場合もこの仮想ボタンで設定してしまう事も可能です。

 

iOS14以降であれば設定>>アクセシビリティ>>タッチ の一番下に「背面タップ」という機能も追加されています。

※精度はめちゃくちゃ良いという訳ではないのですが・・・

この「背面タップ」にも仮想ボタン同様に機能を割り振る事が出来ちゃいます。

 

スリープボタン(電源ボタン)が壊れていてきかない場合に「背面ダブルタップ」に画面ロックを登録しておけばボタンを押さずに背面をトントンと背面を2回たたくと画面が消灯したり、

背面をトリプルタップに「ホーム画面」への移動を登録したりしてショートカットを行う事も可能です。

 

こういったシステムを使って壊れてしまった物理ボタンを補うというやり方もございます。

 

スマホスピタルでの修理

電源ボタンの陥没は、修理を余儀なくされるケースもあれば、必要なくともストレスに耐え切れず修理する、といった方も大勢いらっしゃいます。

電源ボタン陥没の一番の原因は本体フレームの変形によるものなので、修理する場合、この変形してしまったフレームをうまく削り、電源ボタンに動くスペースを与えることで多くは改善されます。

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中には内部のケーブルが破損してしまっているケースもあるため、その場合はフレームの調整に加え、パーツの交換も必要となります。

注意点としては、2つございます。

1.電源ボタン付近には少しだけ傷が増えたり、若干の空洞が出来る可能性があります。

フレームを削る作業は、本体を分解した上で内側から行うのですが、元の状態のように電源ボタンサイズぴったりに形を合わせるのは難しい場合もあります。

若干余裕をもって削るため、少しだけ空洞のような箇所が出来たり、外からでも分かる傷が残ってしまう事もあります。

2.残念ながら全機種にご対応できる訳ではございません

電源ボタン部分の構造は、機種が違えどほとんど似通っているのですが、それでも些細な違いからフレームを削る作業が困難な場合があります。

また、パーツの交換が必要となる場合で、特にAndroidスマホではその交換用パーツが準備できるかどうかという点も関係してきます。

 

まとめ

冒頭でもご紹介した通り、電源ボタンの陥没という症状はよくなりがちとまでは言えないものですが、なってしまうととても厄介な状態です。

もしこのような状態になってしまった場合は、一度ご相談頂くか、一番はご来店頂き状態を直接見させていただく事が出来れば、修理のご案内がしやすいです。

スマホを利用することでストレスを抱えるのは嫌ですよね、、

早めに修理してしまい、快適に利用できるようにしてしまいましょう!!

これって修理できるのかな?こんな症状なんだけど…といったお問い合わせでもスマホスピタルは大歓迎です!

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2014年より、日本PCサービス株式会社にて、年間700件以上のパソコン・スマホ・タブレット修理およびお困りごと解決を行うフィールドエンジニアとして活躍した後、IT人材の育成や事業責任者として業界に従事。2021年11月、同社取締役に就任。
同年12月よりスマホ・iPhone修理のスマホスピタルを運営する株式会社スマホスピタル 取締役として、全国のスマホ修理事業を統括。
2023年5月、特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事に就任。リテラシー格差、使い方やトラブル時の正しい対処法など、スマホの正しい知識の普及のためスマートフォン整備士検定の構築に携わるなど、スマホ・パソコンをはじめIT関連業界に10年以上従事。

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