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iPhoneは水洗いしていい?ダメ?iPhoneのお手入れ方法を防水性能から考えてみました | スマホスピタル
「iPhoneって防水なんだよね、じゃあ水洗いできるんじゃないの?」
「汚れたら水に浸けて洗っても大丈夫?」
こういう疑問を持たれる方、実は意外と多いんです。
確かに、ここ数年に発売されたiPhoneは、防水対応しています。
でも、防水だからって水洗いして、本当に大丈夫なのでしょうか?
スマホ修理のプロ目線で、考えてみました。
Contents
iPhoneの防水防塵性能はIP67/IP68
まず最初に、iPhoneの防水性能についておさらいしましょう。
ほぼ毎年新モデルが登場し、2019年現在「11」までナンバーが進んだiPhone。
いつから防水に対応したのか、手元にあるiPhoneは防水なのか、知っておかなければいけません。
さらに、その防水性能はどれくらいのものなのかも、知っておきたいですね。
防水防塵に対応するiPhoneは「7」以降
iPhoneに防水性能が追加されたのは、2016年発売の「iPhone 7 / 7 Plus」から。
当時すでにAndroidのハイエンドスマホでは防水が当たり前になりつつある中、ようやくiPhoneも防水になりました。
待ち望んでいた方も多かったことでしょう。
「防水になったから」とiPhoneに乗り換えた方、意外といたのではないでしょうか。
これ以降のiPhoneは、全て防水となっています。
注意点として、最新モデル発売以降も旧モデルは併売されており、防水に対応していない旧モデルの「iPhone 6s」もキャリアによっては2019年時点でまだ新品を購入できます。
「2016年より後に買ったから防水なはず!」と思い込まず、お持ちの機種がいつのモデルかを必ず確認することをおすすめします。
iPhoneの防水性能はIP67またはIP68
iPhoneの防水性能は、モデルによって若干異なること、ご存知ですか?
等級別でiPhoneを分類すると、以下のようになります。
【IP67】
iPhone 7 / 7Plus
iPhone 8 / 8 Plus
iPhone X
iPhone XR
【IP68】
iPhone XS / XS Max
iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
前の数字が防塵性能、後ろの数字が防水性能を示す数字
「IP67とか68ってどういう意味?」
確かに、ちょっと分かりにくいです。
どこを見るべきかというと、IPの後ろにある2桁の数字。
最初の数字が防塵性能、2つ目の数字が防水性能を表しています。
防水性能を知りたければ、とりあえず最後の数字だけ気にすればいいわけですね。
ちなみに防塵性能の「6」は、規格上での最高レベル。
防塵においては、iPhoneは最強クラスのガード力を持っていると考えて大丈夫でしょう。
IP67等級の防水性能
IP67の防水性能では、水の侵入に対する保護の程度は以下のようになっています。
「規程の圧力、時間で水中に没しても水が侵入しない」
Appleによると「深さ1m まで、最長30分間」とのこと。
「水中に没しても」大丈夫なら、雨で濡れた程度なら全く心配ないでしょう。
IP68等級の防水性能
IP68の防水性能では、水の侵入に対する保護の程度は以下のようになっています。
「水面下での使用が可能」
Appleによると、同じIP68でも機種によって若干性能が異なるようです。
【iPhone 11 Pro / 11 Pro Max】
「深さ4mまで、最長30分間」
【iPhone 11 / XS / XS Max】
「深さ2mまで、最長30分間」
同じIP68でも、2019年最新のハイエンドモデルであるiPhone 11 Pro / 11 Pro Maxは1ランク上の防水性能を持っています。
IP68の防水性能を持つiPhoneなら「一般的な飲み物を誤ってこぼしてしまっても耐性があります」とAppleのお墨付きもあり、日常生活の中での水濡れを心配する必要はないでしょう。
防水の等級7・8は「強い水流」の性能保証なし
iPhoneの防水性能がとても高いことは等級からも分かりましたが、1つ注意すべき点があります。
防水の等級7と8は、実は「強い水流」に対する性能保証の義務はなく、テストもありません。
つまり、蛇口の水を直接かけるとか、強いシャワーを直接かけるという行為に対して、iPhoneの防水性能では保証がされていないということ。
この点はしっかりと頭に入れておく必要があります。
液体による損傷は保証対象外であることに注意
iPhoneをお風呂やプール、海に持っていく方は多いと思いますが、絶対に覚えておいていただきたいことがあります。
iPhoneの「液体による損傷」は、保証対象外です!
たとえ買ったばかりでも、保証期間内でも、水没による故障は基本的に保証されません。
実際、Appleは以下のような行為を控えるよう注意を呼びかけています。
・iPhoneを着用したまま泳ぐまたは入浴する
・iPhoneに水圧が強い水や流速が大きい水をかける
・iPhoneをサウナやスチームルームで使う
・iPhoneを意図的に水没させる
防水性能は経年劣化する可能性あり
どんな機械も、使い続けることで少しずつ部品が劣化し、性能が落ちていくことは避けられません。
それはiPhoneの防水性能も同じ。
iPhoneを日々使い続けることで、防水性能は少しずつ低下していくことでしょう。
Appleの公式サイトでも、以下のように記載があります。
「永続的に維持される物ではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。」
購入してから時間の経ったiPhoneは、購入した時と比べて防水性能が落ちている、と認識しておくべきでしょう。
それでも水洗いしたい!気をつけるべきこと
「iPhoneにジュースをこぼしてベタベタする」
「泥水がついてiPhoneが汚くなってしまった」
「iPhone全体の油汚れが気になる」
そんな時、iPhoneを丸洗いしたい!と考えることは誰しもあるでしょう。
iPhoneを水で洗うときは、以下の点に注意してください。
絶対に電源は切りましょう
電源をつけたまま、水につけたり濡れた布等で拭いてはいけません。
面倒くさがらず、絶対に一度電源を切りましょう。
必ず水で洗いましょう
IP67/IP68の防水性能は「真水」でテストされています。
つまり、お湯や海水に対する耐性は保証されていません。
iPhoneを洗うときは、必ず水道水を使いましょう。
石鹸や洗剤は使わないようにしましょう
汚れを取るために石鹸や洗剤を使いたくなるところですが、絶対にいけません。
万が一iPhone内部に石鹸水や洗剤が侵入したら、故障の原因になります。
何より、石鹸や洗剤が溶け込んだ水への耐性は保証されていません。
強く流した水をあててはいけません
先にも説明した通り、IP67/IP68は「強い水流」に対する耐性は保証されません。
蛇口やシャワーの水を直接かけないようにしましょう。
浅い桶に溜めた水道水で優しくすすぐのが安全です。
十分に乾燥させましょう
水でiPhoneをすすいだら、乾いた布でよく水分を拭き取りましょう。
見える範囲だけでなく、スピーカーや充電端子の中もしっかり乾燥させてください。
水分が残ったままだと、充電ができなかったり、音を鳴らした時にノイズが入る可能性もあります。
早く乾かしたい場合は、iPhoneを扇風機の前に置いて、充電端子に向けて風を当てましょう。
洗ってすぐ充電しないように!
iPhoneを水洗いして、十分に乾かさないまま充電をしては絶対にいけません。
充電ができなかったり、最悪故障してしまう恐れもあります。
しっかりと乾燥させて、完全に乾いてから、充電しましょう。
水没の可能性は0ではありません、水洗いは自己責任で
改めて繰り返します、iPhoneは防水性能を備えていますが、液体による損傷はAppleの保証対象外です。
雨に濡れたり、コップの水をこぼしてしまったりといった、日常生活で起こる範囲の水の事故なら、iPhoneの防水性能でガードできます。
しかし、お風呂やプールに落としてしまったり、強いシャワーを当てたりといった行為からは守りきれない可能性が高いです。
どうしても水洗いする時は、Appleの公式サイトにある記載の通り、水道水ですすぐ程度にし、その後柔らかい布で拭きましょう。
防水性能を高めるなら防水ケースがおすすめ
iPhoneケースの中には、高い防水性能を謳う防水ケースも存在します。
海やプールにiPhoneを持ち込む場合は、防水対応のケースを装着するのも一つの手でしょう。
間違っても剥き出しのまま持ち込まないよう注意してください。
水濡れ後に調子が悪くなったらすぐに修理を!
もしiPhoneが水に濡れてから調子が悪くなったら、迷わず修理に出しましょう。
見た目には乾いていても、内部に水が侵入していた場合、基盤が故障してしまう恐れもあります。
そのうち直るだろうと油断していると、取り返しのつかないことになるかもしれません。
水没からの復旧は、修理が早ければ早いほど復旧の可能性が高まります。
水に濡れてiPhoneの調子が悪くなってしまったら、iPhone水没復旧修理の実績を多数持つ、スマホスピタルまでお気軽にお問い合わせください。
2014年より、日本PCサービス株式会社にて、年間700件以上のパソコン・スマホ・タブレット修理およびお困りごと解決を行うフィールドエンジニアとして活躍した後、IT人材の育成や事業責任者として業界に従事。2021年11月、同社取締役に就任。
同年12月よりスマホ・iPhone修理のスマホスピタルを運営する株式会社スマホスピタル 取締役として、全国のスマホ修理事業を統括。
2023年5月、特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事に就任。リテラシー格差、使い方やトラブル時の正しい対処法など、スマホの正しい知識の普及のためスマートフォン整備士検定の構築に携わるなど、スマホ・パソコンをはじめIT関連業界に10年以上従事。
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