iPhoneXsの画面が真っ白に!!原因は画面の故障ですが、なぜ壊れたのかというと

iPhoneの画面が真っ白になってしまって使えない！と来店されたお客様。お使いのiPhoneXSを拝見すると…

iPhoneXSの修理前の様子

画面全体が真っ白に発光し、時間が経つと何本かのタテ線が発生します。その後、真っ暗になりますが、しばらくするとまた真っ白な表示に…何が表示させようとしているのかは分かりませんが、おそらくはリンゴループしているのではないでしょうか。画面や本体のフレームにも大きな破損はなく、落下させたり、何かを強くぶつけた記憶もないとの事。しかし、ケースを外すと…iPhoneとケースの間がびっしょりと濡れていました。お客様も気付いていなかった様ですが、昨日かばんの中でペットボトルから水が漏れていたのでその時かも…との事。

同意を得て画面を外すと、多くはありませんが内部に水が入った形跡がありました。お客様にも確認して頂き、お預かりして作業開始！

iPhoneは防水といっても完全な防水ではない

iPhone修理の前に基本情報としてiPhoneを含め、スマートフォンは完全防水ではありません。でも防水だってイメージがホームページにも書かれてるじゃないか！という方も多いと思います。IPX8等級という防水では最大の「8」であってもメーカーがテストを実施した状況が小さくホームページに記載されています、ほとんどのユーザーはこの情報を見る事なく「防水なんだ」とお風呂であったりプールや海、川などに持ち込んでしまいます。今回はカバンの中で”水”がこぼれて水没したのが救いでした。

画面を完全に取り外して、内部を解体し…最も重要な基盤(ロジックボード)も取り外して洗浄します。その他のパーツや画面も水分を取り除き、サビや腐食があるならクリーニングしていきます。しっかりと乾燥させた後、元のパーツだけでどうなのかを確認します。
電源は入る様子がありましたが、先程の様にループもしないのですが画面は真っ白のままでした、おそらく、画面のパーツ(ディスプレイ)が故障してしまった様です。

修理後のiPhoneXSの様子

しっかり表示されるようになりました！まだ仮付けの状態でしたがこのこの時点で画面が水分によって破損しており交換が必要と判断できます。お客様にご報告してパーツ交換することになりました。

7以降のiPhoneは耐水性や防水性に優れてはいますが、それでも水没故障は起きますし、内部までは入らなくてもパーツを故障させる可能性は十分にあります。また、本体を洗浄したりパーツを交換すれば直る…というのも絶対ではありません。パーツ交換や基板修理等、何をしても起動しないという事もあります。

そうなった場合、失うのはiPhoneやスマホ本体でだけでなく、その中にしかない写真や連絡先、データも無くなります。どれだけ耐水性や防水性が上がっても、スマホが精密機器である以上、水分は天敵であるという事に変わりはありません。

濡らしても大丈夫！というわけでなく、万が一濡らしてしまっても、ある程度は守ってくれる！という風にお考えください。

iPhoneの水没復旧まとめ

水による故障はどこにどの様な故障や異常を発生させるか分かりません。何時間も水の中に落ちていたけど乾かしただけで直った！という方もいますがコップの水がかかっただけなのに動かなくなった…という方もおられます。

参考：iPhone 7 以降の防沫・耐水・防塵性能について　（Appleの公式ページへジャンプします）

• iPhoneを着用したまま泳ぐ
• iPhoneをサウナやスチームルームで使う
• iPhoneを意図的に水没させる

などなど記載があります、サウナやスチームルームがダメならお風呂もダメです、高温多湿な環境はやはり避けるべきです。

iPhoneがもし濡れてしまったら

1. まず水以外だった場合は濡れた部分を水道水ですすぐ
2. メガネふきなどでiPhoneを拭く　（糸くずの出ない柔らかい布）
3. 充電口を下にして優しくたたいて余分な水分を排出させます、その際激しく降ったりするのはNG
4. 風通しの良い乾いた場所でiPhoneを自然乾燥させる

まず濡れてしまったらiPhoneの電源は切りましょう、そしてもしケーブルがつながっているのであればそれも外してください、1~4を実施して完全に乾くまで充電も我慢してください。（Appleサイトでは最低5時間以上と記載あり）
乾いた後に起動を試みて動作を確認してください、ここの時点で不安に感じる場合はスマホスピタルにご相談ください。今回の様に内部の水分を洗浄・完全乾燥を行う事が可能です。

起動・操作が出来る段階でバックアップを取っていただく事を強くオススメいたします。普段からクラウドなどに定期的に取られている場合は数日前に戻せるので今後も同じ運用で良いかと思います。一度水にぬれてしまうといかに完全乾燥させたとしても後発的にトラブルが起こる可能性は0ではありません。ですので定期的なバックアップは非常に重要です。

濡れてしまった場合の説明は今回要約となります、上の参考リンク先のページは詳細が書いてありますので一度ご確認ください。大切なiPhoneが濡れてしまった！という時もまずはお近くのスマホスピタルへご相談ください！電話も難しい場合は飛び込みでのご相談も可能です。（正規店は予約必須です）