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スマホが水没した場合の対処法とやってはいけないこと | スマホスピタル


スマホの故障原因で意外と多いのが「水没」です。衣服と一緒に洗濯してしまう、鞄の中に一緒に入れていた飲み物をこぼしてしまう等々、水没のきっかけは意外と多いもの。

「水没後も普通に使える」と使用し続ける方もいますが、水没の影響は時間差で突然現れる傾向にあります。その症状は電源が入らない、充電できない、画面が映らない、スピーカーの音がおかしいなど様々。最悪の場合はスマホ内のデータを損失するケースもあります。

そうならないためにも、スマホを水没させた際は正しい方法で素早く応急処置をすることが重要です。

本記事では「スマホが水没した場合」について、やってはいけないこと、応急処置の方法、復旧しない場合の対処法、そして修理に出す場合の修理費用や注意点について解説していきたいと思います。

スマホが水没した場合にやってはいけないこと

スマホを水没させた場合、下記はスマホの故障を招く恐れがあるため全てNG行為となります。

  • 電源を入れる
  • 充電する
  • 操作する
  • 本体を振る
  • ドライヤーを使用する
  • 米袋や米びつに入れる
  • 乾燥剤と一緒に密閉容器に入れる

電源を入れる

 

水没したスマホはしばらく電源を入れてはいけません。

スマホには基板と呼ばれる中枢パーツが内蔵されており、この基板に電流を正しく流すことでスマホの各機能を制御しています。しかし、基板に水分が付着していると流れてはいけない部分にまで電流が流れるようになり、最悪の場合はショートしてスマホが全損状態になったり、データ消失に繋がります。

参考:samsung.com

充電する

スマホが水没した際は絶対に充電しないでください。

理由は基板ショートの恐れがあることに加え、大電流ショートによる発煙・発火で火災といった二次被害に繋がる可能性があります。さらに水分の影響でリチウムイオン電池が有毒ガスを発生させたり、熱暴走を起こして爆発する場合もあります。

参考:Understanding the Dangers of Lithium-Ion Batteries Submerged in Water | Outsource! Contract Laboratory E

操作する

水没直後にスマホが動いたとしても、しばらく操作しないでください。

画面操作をするということは内部で電流が走るということであり、各部位がショートする恐れがあります。また電源や音量といった物理ボタンに関しても、水分を内部に押し込む原因になります。

「電源を入れる」「充電する」「操作する」のいずれも“通電させる行為”であり、濡れた状態のスマホではやってはいけません。水没させた際は即座にスマホの電源を切り、電流が流れないようにしましょう。

本体を振る

 

充電口やスピーカーの穴に水分が溜まっていたとしても、本体を振ってはいけません。

本体を振るとスマホ内部に入り込んだ水分が広範囲に広がり、基板ショートや各種パーツの腐食を促すことに繋がります。特に充電口やスピーカー付近には、バッテリー等の電源関連のパーツがあるため、その分ショートのリスクも高まります。

ドライヤーを使用する

スマホの乾燥を促すためにヘアドライヤーを使用することはNGです。

スマホは熱に弱いICチップやバッテリーを搭載しており、ドライヤーの温風によって内部にダメージを与える恐れがあります。冷風に関しても、風力によって充電口内の水分が内部に押し込まれるといったことの原因となるため、温風・冷風ともにドライヤーの使用はやめましょう。

参考:samsung.com

米袋や米びつに入れる


米袋や米びつに入れて、乾燥を促すのもNGです。

生米は吸水性に優れている点からこのような方法が紹介されがちですが、生米には米の粒子や微細な埃・塵が付着しています。これらが本体の隙間から内部に混入したり、摩擦によってタッチパネルの損傷を招く恐れがあります。

実際、Appleでは禁止行為として公式アナウンスをしており、「iPhoneを米の袋に入れないでください」とその旨が公式サイトに明記されています。

参考:iPhoneで液体検出の警告が表示された場合 – Apple サポート (日本)

乾燥剤と一緒に密閉容器に入れる

 

乾燥剤と一緒に密閉容器(ジップロック等)に入れるという方法も定番ですが、これもNGです。

乾燥剤の中には「塩化カルシウム」という金属の腐食を促す成分を含むもの(主にクローゼット用除湿剤)や、吸水で発熱する「酸化カルシウム」を含むもの(主に食品用乾燥剤)があるため、スマホの乾燥に流用するのは不適切となります。

また、密閉空間は空気が停滞するため乾燥効率が悪く、本体内部の乾燥には逆効果です。あくまでも「風通しの良い場所で“自然乾燥”させる」こと。これが各スマホメーカーで推奨されている正しい乾燥方法です。

参考:Material Safety Data Sheet.pdf

スマホが水没した場合の応急処置

スマホが水没した場合、次の手順で正しく応急処置を行ってください。

  • 電源を切る
  • アクセサリ類やSIMなどを全て外す
  • 水分を拭き取る
  • 風通しの良い場所で自然乾燥させる

電源を切る


まずはスマホの電源を切りましょう。

前述のとおり、電源を入れたままでは基板がショートする恐れがあります。なお、念のために補足すると、ロック状態(スリープ状態)ではLINE等の通知でも通電してしまうため、完全に電源をオフにすることを念頭に置いてください。

参考:support.google.com,samsung.com

アクセサリ類やSIMなどを全て外す

 

続いて、充電ケーブルや有線イヤホンといったアクセサリ類、SIMカードやSDカード、バッテリーが着脱式のスマホはバッテリーも本体から取り外してください。

この際、SIMカードやSDカードのトレイ、バッテリーカバーは取り外した状態のままにすることで本体の乾燥効率が上がります。SIMカードの取り出しは付属のSIMピンを使用しますが、紛失した場合はゼムクリップでも代用することできます。

なお、多くのスマホには水没反応シール(液体侵入インジケータ / LCI)が貼られており、イヤホンジャック内部、充電口内部、SIMカードスロット内部などにマークがあります。この水没反応シールが赤く染まっている場合は、本体が水没したことを意味します。

参考:iPhoneやiPodの液体による損傷は保証対象外 – Apple サポート (日本)

水分をふき取る

 

続いて、本体と取り外したアクセサリ類から水分を拭き取りましょう。

本体全体の拭き取りには糸くずの出ない柔らかい布を使用し、充電口やスピーカーの穴に溜まった水分は先を尖らせた布で吸水しましょう。決して綿棒などを奥まで突っ込まないようにしてください。

アクセサリ類の水濡れについては、特に金属部分の腐食が故障の原因に繋がるため、傷がつかない程度に水分を拭き取りましょう。

参考:iPhoneの取り扱いに関する重要な情報 – Apple サポート (日本)

風通しの良い場所で自然乾燥させる

最後は、風通しの良い場所でスマホを自然乾燥させてください。

乾燥時間について、iPhoneは最低5時間がAppleで推奨されています。Google Pixel、Xperia、AQUOSといったAndroid端末に関しては、各メーカーで具体的な時間は掲載されていませんが、ユーザーコミュニティの間では「内部が完全に乾くまで、最低でも24時間は放置した方が安全」と言われています。

参考:support.apple.com,support.google.com

すぐに修理店に持ち込んだ方が良い水没について


水没スマホは応急処置をしても時間差で不具合が起きることもあるため、近くのスマホ修理店やメーカー・キャリア等での診断をお勧めします。

特に「海水に落とした」「ジュースをかけた」「洗濯機で洗濯した」「トイレに落とした」といった不純物を含む液体にさらしたスマホは電源を切った後、真水で洗い※、本体の水分を拭き取ったら、早急にスマホ修理店に持ち込んでください。

上記のような水没は、パーツの腐食が急速に進みます。海水には塩分、ジュースには糖分や酸、洗濯機には洗剤成分、トイレには様々な不純物といった金属を腐食させる成分が多く含まれています。

これらがスマホ内部の基板やコネクター、端子部分に付着すると短時間で腐食が進行してしまいます。真水と異なり、乾燥しても不純物が残ることが多く、時間が経つほどに腐食が広がって修理が難しくなるケースもあるため、早急な対応が肝心です。

※iPhone:7以降のデバイス、Galaxy:IP68またはIPX8相当の耐水等級を持つデバイスに限る

参考:iPhone 7以降の防沫・耐水・防塵性能について – Apple サポート (日本),samsung.com

水没スマホが復旧しない場合の対処法

前述の応急処置を行ってもスマホが復旧しない場合の対処法としては、次の4点が挙げられます。

  • メーカーに修理依頼する
  • キャリアに修理依頼する
  • 民間のスマホ修理店に依頼する
  • スマホを新規購入する

特に故障端末に保存されたデータの行方が気になるところですが、依頼先ごとに対応方針が全く異なるためご注意ください。

メーカーに修理依頼する

1つ目は、メーカーへの修理依頼です。

メーカー修理の最大のメリットは、純正部品を用いた信頼性の高い修理が受けられることです。また各メーカーが提供する有料保証プランに加入済みであれば、比較的リーズナブルな価格帯で修理を受けることができます。

一方、過失故障に該当する水没は「製品保証」「メーカー保証」といった、もともと付帯している保証が適用できず、さらに水没故障は全損扱いになるケースが大半であることから、有料保証プランに未加入の場合は修理料金がかなり高額になる傾向にあります。

また、修理では原則本体初期化(データ削除)が必要になること、修理期間は故障端末の発送から返却まで1〜2週間前後かかること等を予め考慮する必要があります。

キャリアに修理依頼する

2つ目は、ドコモ・au・ソフトバンクといったキャリアへの修理依頼です。

契約中のキャリアによってサービス内容が異なりますが、店舗カウンターで受付から見積り、代替機の貸し出しまでを完結できる場合があります。また月額制の有料補償プランに加入していれば、修理の自己負担額が割引される等の特典を受けることができます。

一方で一部のキャリアショップを除き、実際の修理はメーカーへの委託となるため、修理内容はメーカー修理と大差ありません。修理で本体初期化(データ削除)が必要になる点を含め、修理料金もメーカー価格に則っていることが多いため、有料補償プラン未加入者は高額な修理料金になる可能性があります。

民間のスマホ修理店に依頼する

3つ目は、民間のスマホ修理店(いわゆる街の修理店)です。

最大の特徴は、安く・早く・データ保持の修理が可能なところです。修理店や修理内容にもよりますが、修理料金は8,000円〜15,000円前後。作業時間も最短60分と即日修理が可能な場合もあります。メーカーやキャリアの保証/補償は使えませんが、これらのプラン未加入者の方に利用される傾向にあります。

ただし、水没したスマホは非常に不安定であり、修理によって一時的に復旧したとしても何かの拍子で突然壊れるケースも珍しくありません。したがって、修理で復旧したスマホからデータのバックアップを取り、そのバックアップデータを用いて新規端末に乗り換えることが理想ではあります。

スマホを新規購入する

4つ目は、スマホの新規購入です。

データ移行ありきの機種変更を望む方が大半かと思いますが、SDカードに保存されたデータを除き、スマホ内に保存されたデータはセキュリティ面の観点から簡単に抜き出せないように設計されています。

スマホのロック解除はもちろん、クラウドストレージを利用してバックアップを取る場合、パソコンに接続してバックアップを取る場合にも特定のスマホ操作が求められます。したがって、水没で操作不能になったスマホはデータ移行が不可能な状態にあり、データをどうするかで必要な対応が変わります。

単純にデータを諦めてスマホを新規購入するか、あるいは修理で一時的に故障端末を復旧し、バックアップを取ってから機種変更をするのか。これらの2択を選ぶ上で自分は費用を優先するのか、データを優先するのかをよく考え、後悔のない選択肢を選ぶようにしましょう。

水没したスマホの修理料金

依頼先(対象モデル) 修理料金
Apple(iPhone) ・AppleCare+あり:一律12,900円
・AppleCare+なし:37,400円~123,800円
Google(Google Pixel) 非公開
※端末ごとのIMEIまたはシリアル番号を使用した問い合わせが必要
Sony(Xperia) 31,900円~110,000円以上
※水没に関する具体的な金額は非公開
SHARP(AQUOS) 10,000円~75,000円以上
※水没に関する具体的な金額は非公開
Samsung(Galaxy) ~110,000円以上
※水没に関する具体的な金額は非公開
スマホスピタル(各種モデル)
※民間のスマホ修理店
・iPhone:4,980円〜
・Android:9,800円〜

※税込価格 / 参考:Apple,Google,Sony,SHARP,Samsung,スマホスピタル 新宿店(2025年5月時点)

メーカーによって異なりますが、水没したスマホの修理料金は10,000円〜123,800円が目安です。

各メーカー共に水没に対する具体的な修理料金の掲載はありません。しかし、水没は全損と同じように扱われる傾向があり、修理では無く本体交換での対応が一般的です。したがって、修理料金は新品価格には届かないものの、それに近い金額が提示されることが予想されます。

なお、スマホスピタルに関しては「水没復旧」と呼ばれる修理を実施しています。こちらは水没スマホの洗浄作業をはじめ、電源不良や画面不良といった水没に伴う各症状の修理を行っています。

iPhoneの水没復旧費用などの詳細はこちら
Androidの水没復旧費用などの詳細はこちら

水没したスマホを修理に出す際の注意点


各メーカーに水没スマホを修理に出す際の注意点は、次のとおりです。

  • スマホ内のデータは消去される
  • 修理依頼に必要なものがある
  • 修理完了までに時間がかかる

スマホ内のデータは消去される

メーカーでの修理は、端末初期化によるデータ消去が基本となっています。

これは個人情報保護の観点をはじめ、水没の程度によっては基板交換やストレージの初期化が不可欠なケースもあるためです。本体交換での対応となった場合も同様であり、修理後に返却される端末は初期化された状態になっていることを予め想定しておく必要があります。

本来、バックアップを取ってから修理に出すことが通例ですが、水没の場合は自己判断で電源を入れたり、バックアップのために操作を行うこと自体が危険な行為になります。

なお、データを優先したいのであれば、スマホスピタルを含む「データ復旧」に対応しているスマホ修理店にご相談いただき、安全な方法でバックアップを試みるのが最善策と言えます。

修理依頼に必要なものがある

メーカーに修理を依頼する際は、保証書や購入証明書(レシート等)、本人確認書類、画面ロック解除のための事前設定などが求められることがあります。

特に画面ロックが解除できないと技術者が端末をチェックできず、修理自体が進まなくなります。ただし、水没したスマホは既に操作不能になっているケースも多く、こういった場合は別途メーカーの問い合わせ窓口で対応を仰ぐ必要があります。

必要書類や手続きの詳細は依頼先によって異なるため、事前に公式サイトや問い合わせ窓口で確かめ、スムーズに手続きを完了できるように準備しておくことをおすすめします。

万が一、事前準備や必要書類を用意できずに修理を受けられない場合は、民間のスマホ修理店に依頼をしましょう。当店では事前予約や必要書類は不要で、故障端末だけあれば修理のご依頼が可能です。

修理完了までに時間がかかる

メーカーでの修理は作業時間に加え、リペアセンターへの運送期間も必要となるため時間がかかります。

水没は一般的な故障よりも複雑で修理の工程が多く、比較的期間も長引く傾向にあります。また、パーツの在庫状況によってはさらに日数が追加されることもあるため、修理に出してから1〜2週間はかかることを想定しておく必要があります。

なお、仕事でスマホを使用する等、生活に支障をきたすような場合はメーカーではなく、民間のスマホ修理店の利用がおすすめです。作業時間は他の修理に比べて時間がかかる点では変わりませんが、パーツの在庫がある場合は最短即日の修理も可能なケースがあります。

スマホが水没した場合は『スマホスピタル』にご相談ください!

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2014年より、日本PCサービス株式会社にて、年間700件以上のパソコン・スマホ・タブレット修理およびお困りごと解決を行うフィールドエンジニアとして活躍した後、IT人材の育成や事業責任者として業界に従事。2021年11月、同社取締役に就任。
同年12月よりスマホ・iPhone修理のスマホスピタルを運営する株式会社スマホスピタル 取締役として、全国のスマホ修理事業を統括。
2023年5月、特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事に就任。リテラシー格差、使い方やトラブル時の正しい対処法など、スマホの正しい知識の普及のためスマートフォン整備士検定の構築に携わるなど、スマホ・パソコンをはじめIT関連業界に10年以上従事。

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