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iPhoneのWi-Fi接続の「プライバシーに関する警告」とは | スマホスピタル
iPhoneで動画などの大容量コンテンツを快適に利用したり、通信量を節約したりするためには、Wi-Fi接続が欠かせません。
iPhoneのWi-Fi接続で「プライバシーに関する警告」が表示された経験はないでしょうか。初めて警告メッセージが表示された場合、警告の理由や対処法がわからず困ってしまうかもしれません。
本記事では、iPhoneのWi-Fi接続時に表示される警告メッセージの意味や問題の解決方法を紹介します。警告メッセージの意味や対処法を覚えておき、表示されても困らないようにしましょう。
Contents
Wi-Fi接続中の「プライバシーに関する警告」とは
iPhoneでWi-Fi接続中に表示される「プライバシーに関する警告」について詳しく解説します。警告メッセージが表示される理由や、表示されやすい状況を知っておきましょう。
Wi-Fi接続にセキュリティ上の問題がある
「プライバシーに関する警告」は、Wi-Fi接続の通信状態がAppleで推奨しているセキュリティの基準を満たしていないときに表示されます。以前は表示されなかった警告メッセージで、iOS 14から表示されるようになりました。iPhone本体ではなく、Wi-Fi機器のセキュリティに対する警告メッセージです。
一例として、「プライバシーに関する警告」はWi-Fi暗号化レベルの強化が必要なときに表示されます。Appleが推奨しているWi-Fi暗号化レベルはWPA2以上です。
プライバシーに関する警告が表示されやすい状況
iPhoneのWi-Fi通信で「プライバシーに関する警告」が表示されやすいのは、主に次のような状況時です。なるべく警告メッセージを表示させないために、次に紹介する例は覚えておくのがおすすめです。
- 公衆Wi-Fiを使っている
- DNS通信を暗号化できなかった
- プライベートWi-Fiアドレスがオフになっている
- セキュリティ規格の古いWi-Fi機器を使っている
外出先でも気軽に利用できて大変便利な公衆Wi-Fiですが、セキュリティ機能は弱い傾向があります。そのため、公衆Wi-Fiの使用時はセキュリティに関する警告メッセージが表示されやすくなります。
警告文内のDNS通信暗号化の意味
DNSとは「Domain Name System」の略で、インターネット上のドメイン名を管理しているシステムです。DNSがなければ、特定のホームページを閲覧するために、IPアドレスを入力しなければなりません。DNSによって、ドメイン名でのWebサイト指定が可能となっています。
暗号化されていないDNS通信には、盗聴やなりすまし、改ざんのリスクがあります。改ざんされると、全く同じデザイン、見た目で作られた偽サイトに誘導させることも可能になってしまいます。詐欺の被害に合う可能性もあり危険です。
公衆Wi-Fiを利用する際は、DNS通信を暗号化することによって、通信内容の盗聴や改ざんのリスクを低減できます。
警告を無視してiPhoneを使う問題点
警告メッセージが表示されても、そのままiPhoneでWi-Fi通信は行なえます。しかし、問題点がないわけではありません。警告メッセージを無視して、iPhoneを使う問題点を知っておきましょう。
iPhoneがネットに繋がらない
プライバシーに関わる警告メッセージが表示されて、ネットに繋がらなくなることがあります。家族全員が自宅で使っているWi-Fiでも、自分のiPhoneだけネットに繋がらなくなるケースもあります。
同じWi-FiのSSIDに対して、特定の端末だけ接続できない場合は、対象端末のIPアドレスとDNSサーバーのアドレスを固定することによって接続できる可能性があります。
ネットの接続状況を傍受される可能性
仮に通信できても、セキュリティ面でのリスクがあります。通信内容のすべてが傍受されるわけではありませんが、アクセスするWebサイトやサーバーの名前などの情報は傍受される可能性があります。
自宅やマンション、アパートなどで問題になることはあまりありませんが、フリーWi-Fiを利用して、偽サイトへ誘導される可能性もあります。過去に接続したフリーWi-Fiなどに自動接続されてしまう場合は、Wi-Fi設定で自動的に接続されないようにしましょう。
iPhoneのWi-Fi接続で警告を表示させない方法
iPhoneでWi-Fi接続中に、警告を表示させない方法を紹介します。対処方法は、表示された警告メッセージや状況によって異なります。快適にWi-Fi接続での通信ができるように、本記事で紹介する方法を覚えておきましょう。
iPhoneの再起動
プライバシーに関する警告は、誤表示されることもあるようです。特に問題があるわけではなく、iPhoneを再起動するだけで警告メッセージが表示されなくなる場合もあります。
警告メッセージが表示されたら、一度再起動してみましょう。
iPhoneでプライベートアドレスの設定変更
「このネットワークではプライベートWi-Fiアドレスはオフになっています」という警告メッセージが表示される場合は、プライベートアドレスをオンにすれば解決します。プライベートアドレスをオンにする手順は次のとおりです。
- 設定アプリを起動
- 「Wi-Fi」をタップ
- 使用中のWi-Fi名をタップ
- プライベートアドレスをオンにする
多くの場合、プライベートアドレスをオンにしてもWi-Fiの接続方法や利用方法に変化はありません。
Wi-Fiの機器側でDNS暗号化の無効
「このネットワークは暗号化されたDNSのトラフィックをブロックしています」という警告メッセージが表示された場合、ルーターなどのWi-Fi機器側でDNSの暗号化が許可されていない可能性があります。Wi-Fi機器側で、DNS暗号化を許可すれば警告メッセージは表示されなくなると考えられます。
一般的に、ルーターの設定変更はアドミニストレーターでログインして行います。ログインするためには、ユーザー名とパスワードが必要です。具体的な操作方法は、所有しているルーターのマニュアルをご確認ください。
Wi-Fi機器で非公開ネットワークを解消
「非公開ネットワーク」という警告メッセージが表示された場合は、Wi-Fi機器側の設定で「ネットワーク一覧に表示させる」に変更します。設定手順はご利用の機器によって異なります。
具体的な設定方法は、利用しているWi-Fi機器のマニュアルを確認しましょう。
使っているWi-Fi機器の交換
古いWi-Fi機器を使用しているのが原因で、警告メッセージが表示される場合もあります。新しい機種と比較して、古い機種はセキュリティ機能が脆弱な傾向があるからです。使用しているWi-Fi機器が古い場合は、新しい機器への交換も検討するのがおすすめです。
レンタルのルーターに故障の疑いがある場合は、無料で交換してもらえる可能性があります。故障していなくても、より新しい機種に交換してもらえる場合もあります。詳しくは、レンタル元の業者に問い合わせをしてみてください。
社内のWi-Fi機器は管理者に設定変更の依頼
社内で行うWi-Fi通信では、ネットワーク管理者による設定によって警告メッセージが表示されることもあります。社内のWi-Fi通信で警告メッセージが出た場合は自分で解決しようとせず、Wi-Fi機器の管理者に対応を依頼しましょう。
多くの企業では、社内用ネットワークがエンタープライズネットになっています。エンタープライズネットとは、社内向けに構築されたLAN環境です。基本的に、エンタープライズネットではセキュリティ強化のため、ネットワーク管理者が様々な設定や対策を実施しています。
エンタープライズネットでは、社内のスタッフ人数や機器台数から想定される分のプライベートWi-Fiアドレスが設定されていることも多くあります。社内ネットワークの設定内容は会社ごとに異なるため、社内のネットワーク管理者に確認するのがおすすめです。
iPhoneで安全にWi-Fi接続をするポイント
iPhoneで、安全にWi-Fi接続通信するためのポイントを解説します。本記事で解説するポイントをおさえて、安全なWi-Fi通信を実現しましょう。
最新のiOSにアップデート
セキュリティ面を考慮すると、iOSは常に最新版を利用するのが理想的です。基本的にiOSは、アップデートされるごとにセキュリティが強化されています。古いバージョンのiOSをアップデートせず利用するのは、マルウェアへの感染、情報漏えいなどのリスクがあり危険です。
連絡先などの個人情報や連絡内容などが保存されているiPhoneは、悪意を持った側から見ると有益な情報の宝庫です。大きな損害を被らないためにも、iOSのバージョンは常に最新版にしておくように心がけましょう。
現在インストールされているiOSのバージョン確認や、最新版へのアップデートは、設定アプリを起動して「一般」をタップ、次に「ソフトウェア アップデート」をタップで行えます。
信頼できない無料Wi-Fiは利用しない
無料Wi-Fiは、セキュリティの面から考えると利用しないのが望ましいです。SSID名の右横に鍵マークが表示されない場合は、通信が暗号化されていません。通信が暗号化されていない場合、専用のツールを使えば短時間でiPhoneを乗っ取りできます。
無料Wi-Fiを利用する場合は、通信が暗号化されているか確認しましょう。暗号化されていない場合は利用を控えるのが無難です。暗号化されていても、完全に安心できるわけではありません。外出先で気軽に使える無料Wi-Fiは大変便利ですが、十分注意して利用しましょう。
大手キャリアが提供している無料Wi-Fiは、会員登録が必要です。利用する際にはIDとパスワードが必須となっており、比較的安心できます。
無料Wi-Fiの通信で、クレジットカードの番号などの個人情報や勤め先の機密情報などを入力するのは避けましょう。これらの情報が漏洩すると、企業との訴訟問題に発展したり、お金を盗まれたりする危険性があります。
セキュリティ対策アプリを入れる
セキュリティ対策アプリはインストールしておきましょう。iOSにもセキュリティ機能は備わっていますが、セキュリティ対策アプリも使用すれば、より強固なセキュリティ環境を構築できます。iPhone用のセキュリティ対策アプリとして、よく知られているアプリを紹介します。
- ノートン 360 モバイル セキュリティ
- ウィルスバスターモバイル
- マカフィーモバイルセキュリティ
- Kaspersky Safe Browser
いずれも有償のアプリですが、初めて使用する方には無料の試用期間が設けられているものが多いです。最新のウイルスにも対応するため、iOS同様、セキュリティ対策アプリも常に最新版にアップデートして使用する必要があります。
iPhoneのWi-Fi設定で困ったときの相談先
Wi-Fi設定など、iPhone本体の設定で困ったときの相談先を紹介します。自分で解決するのが難しい場合は、信頼できる相談先に相談しましょう。
Appleの公式
iPhoneの相談先としてまず思いつくのが、開発元のAppleです。Apple直営のApple Storeやオンラインサポートで相談できます。近所にApple Storeがある場合は、予約をしたうえでiPhoneを持ち込んで相談可能です。
Appleサポートのサイトでは、製品や相談内容に回答していく形式で、適切なサポート内容を案内してもらえます。
Appleは、電話でのサポートも行っています。Appleサポートの電話番号は「0120-277-535」です。サポートの形式に関わらず、AppleでiPhoneのサポートを受けるためには、iPhoneのシリアル番号が必要です。サポートを受ける前に確認しておきましょう。
契約しているキャリアのサポート
契約しているキャリアのサポートに相談するのもおすすめです。多くの場合、キャリアはそれぞれサポートの窓口を設置しています。すぐ相談できるように、ご自身が契約しているキャリアのサポート窓口は確認しておくのがおすすめです。本記事では一例として、大手キャリアの相談窓口ページを紹介します。
docomo
docomoには、お問い合わせページが用意されています。お客様サポートページから、相談内容をカテゴリ別に選ぶことによって、最適な窓口を案内してもらうことも可能です。疑問やお困りごとに24時間、チャット形式で回答してくれる「おたすけロボット」も利用できます。
au
auにもお問い合せページが用意されています。契約者専用ページのMy auからお問い合わせや手続きを行うこともできます。LINEや+メッセージから相談や問い合わせをするのも可能です。電話でも相談できます。電話は年中無休で、受付時間は9時から20時です。
ソフトバンク
ソフトバンクは、カスタマーサポートのページから相談できます。相談したい内容を選択すると、該当操作を説明するページが表示されます。ツイッターのお問い合わせ公式アカウントに相談するのも可能です。
iPhoneを取り扱う家電量販店のサポート
iPhoneを取り扱っている家電量販店のなかには、販売だけではなくサポートも受け付けているところがあります。設定や使い方の相談を店頭で受けていたり、設定の代行サービスを会員価格で提供していたり、サービス形態や内容は店それぞれです。
大手家電量販店のなかには、公式Webサイトでサポート内容の紹介から受付まで行っているところもあります。気になる方は一度、公式サイトを確認してみてください。
最寄りのiPhone取り扱い業者
最寄りのiPhone取り扱い業者に相談するのもおすすめです。iPhone専門業者でしたら、iPhoneに関するサービスをワンストップで受けられます。スマホスピタルは全国展開しているため、最寄りの店舗を探しやすいのも大きなメリットです。
スマホスピタルは、iPhoneに関わる様々な相談に対応しています。相談だけではなく、設定作業の代行依頼も可能です。困りごとを相談した結果、必要な場合は修理の依頼もできます。修理実績も多数あるため、様々な故障に対応可能です。
スマホスピタルでは最寄りの店舗の他、公式サイトからも相談を受け付けています。iPhoneのWi-Fi設定で困ったら、ぜひスマホスピタルにご相談ください。
プライバシーに関する警告には正しく対処しよう
iPhoneでWi-Fi通信をしていて「プライバシーに関する警告」が表示された場合は、警告メッセージを無視してそのまま通信することもできます。しかし、iPhoneで安全にWi-Fi接続をするためには、警告メッセージの無視はおすすめできません。
警告メッセージが表示されたら、セキュリティ面で不安がある状態で通信を行っていると考えられます。その状態で通信を続行するのは盗聴や改ざん、なりすましなどが可能なことから情報漏えいやお金の盗難などのリスクがあり危険です。
「プライバシーに関する警告」メッセージが表示されたら、ぜひ本記事でご紹介した対処法で解決してください。iPhoneなどの通信を行う機器は、セキュリティの設定を正しく行うことが大切です。正しいセキュリティ意識を持ったうえで、安全にWi-Fi通信を利用しましょう。
2014年より、日本PCサービス株式会社にて、年間700件以上のパソコン・スマホ・タブレット修理およびお困りごと解決を行うフィールドエンジニアとして活躍した後、IT人材の育成や事業責任者として業界に従事。2021年11月、同社取締役に就任。
同年12月よりスマホ・iPhone修理のスマホスピタルを運営する株式会社スマホスピタル 取締役として、全国のスマホ修理事業を統括。
2023年5月、特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事に就任。リテラシー格差、使い方やトラブル時の正しい対処法など、スマホの正しい知識の普及のためスマートフォン整備士検定の構築に携わるなど、スマホ・パソコンをはじめIT関連業界に10年以上従事。
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