iPhone修理について
iPhoneのロジックボードが故障したときの症状と修理方法を紹介! | スマホスピタル
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そもそもロジックボードとは
ロジックボードは、CPUやメモリ、入出力用の端子など、iPhoneの動作に必要な部品を搭載した基盤のことです。人間でいうところの脳を司るパーツになります。この基盤には様々な役割があり、iPhoneを制御するCPUやデータを保存するメモリも組み込まれています。iPhoneに限らず、パソコンやタブレット、ゲーム機などにも基盤は搭載されています。故障すると、電源が入ったとしても正常に動作しません。
ロジックボードは精密機器なので、外部からの衝撃を受けると簡単に壊れてしまいます。特にiPhoneは薄くて小さいため、外部からの衝撃がロジックボードに伝わりやすく、故障するリスクが高いわけです。
また、不安定な電流も「回路がショートする」など、ロジックボードが故障する原因になります。粗悪な充電器を使っていたり、100%になっても充電し続けたりするのは注意が必要です。
こんな症状はロジックボードの故障
では、ロジックボードが故障すると、どんな症状が現れるのでしょうか。
再起動を繰り返す
電源が入っても、アップルのロゴが表示されたまま先に進めず、再起動を繰り返すようであれば、ロジックボードが故障している可能性があります。基盤の回路がショートして電気が正常に流れなくなっているからです。
ただし、再起動を繰り返すのは「アップデートの失敗」など他の原因もあります。まずは強制終了して、もう一度起動してみましょう。
iPhoneのモデルによって異なりますが、複数のボタンを同時に長押しすると強制終了できます。例えばiPhone8以降なら、「音量を上げるボタン」→「音量を下げるボタン」の順番で押し、最後にサイドにある電源ボタンを長押しするだけです。
強制終了後も同じ症状が出るようであれば、SIMカードを抜いた状態で起動します。ここで問題なく起動できたら、ロジックボード以外の不具合かもしれません。
それでも起動しなければ、最後の手段として初期化します。iPhoneをiTunesがインストールされているパソコンにつなぎ、「更新」から試して、それでも改善しなければ「復元」をするという流れです。前者はデータが残りますが、後者は消えてしまいます。
初期化しても症状が改善されなければ、ロジックボードに問題がありそうなので、修理に出しましょう。
圏外になっている
ロジックボードが故障すると、他の機能は使えても電波を拾えず、「インターネットに接続できない」という状況が発生する場合があります。いわゆる圏外の状態であり、それに付随して「Wi-Fiは使えるのに、通信会社の電波は拾えない」というケースもあります。
こちらもロジックボード以外に原因があるかもしれないので、まずは通信障害が起こっていないか確認してみましょう。通信障害が無ければ再起動して、それでも解決しないならネットワークの設定を確認します。例えば、機内モードのオン・オフを繰り返してみたり、ネットワーク設定をリセットしたりするなどです。
ネットワーク設定のリセットは、「設定」→「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」からできます。同時にWi-FiやBluetoothなどの設定もリセットされるので、問題が解決したら再設定が必要です。
iOSのアップデートも試してみましょう。インターネットに接続できないときは、パソコンからiTunesに接続すればできます。
最後の手段は初期化です。iPhoneが起動しているのであれば、「設定」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」からできます。もちろん、再起動を繰り返すときと同じく、iTunes上からも可能です。
ここまでしてもインターネットに接続できなければ修理に出しましょう。ただしロジックボードではなく、SIMカードの交換で解決する場合もあります。
画面のフリーズ
ロジックボードの故障では、「画面のフリーズ」という症状も現れます。フリーズが起こるタイミングですが、「アップルロゴが表示されているとき」「ホーム画面が表示されるとき」「iTunesでバックアップしようとするとき」などです。また、アプリが動作しているときにフリーズしてしまった場合は、iOSやアプリに不具合がある可能性があるので覚えておきましょう。画面gあフリーズしてしまっても、多くの場合は強制再起動で改善するのですが、強制再起動でも改善しない場合はロジックボードが故障している可能性が高いです。
画面がフリーズしたときは、まず起動中のアプリを確認して不要なものを終了しましょう。iPhone8 Plus以前ならホームボタンのダブルクリックで、iPhoneX以降ならドックを下から上へスワイプすると、起動中のアプリが表示されます。まったく操作のしようがなければ、先ほどの手順で強制終了です。
フリーズが改善したら、先述の方法で最新のiOSに更新します。バッテリーが膨張しているようであれば交換しましょう。それでも改善しない場合はロジックボードが故障している可能性が高いため、修理に出したほうが良さそうです。
また、中には画面がフリーズしているとあ思っても、タッチ操作に異常が起きてしまているだけのこともあるので、注意が必要です。
起動しない
ロジックボードの故障の中でも最も多い症状だと思います。iPhoneを落下させてから起動しない、水没させてから起動しない、などです。ロジックボードに衝撃などでダメージを加えてしまうことによって、ロジックボードそのものが故障してしまう症状です。
ロジックボードが一度故障してしまうと、自然に改善させることはほとんど不可能です。修理か交換をしなければなりません。
ロジックボードを修理する前に必要なこと
ロジックボードが故障しているようであれば、いち早くiPhoneを修理に出したくなるかもしれません。ですが、その前にやらなければならない準備があります。
リコール対象かをチェック
iPhoneの中には、出荷されたときから何らかの不具合があり、リコールになったものがあります。例として、iPhone7は「圏外から復旧できない」、iPhone8では「突然フリーズする」などがあります。
保証期間外の修理は有料ですが、リコールの対象であれば、発売日から一定期間無料で交換できます。アップルのWebサイトに専用ページがあるので、iPhoneのシリアル番号を入力して、リコールの対象になっているか確認しましょう。
シリアル番号は、「設定」→「一般」→「情報」で表示されます。iPhoneの電源が入らなかったり、画面表示ができなかったりするときは、パッケージのバーコードや購入時の領収書を見ましょう。iTunesやApple IDアカウントページでも確認できます。
詳しくは「NO.3_iPhone リコール対象」をご覧ください。
データのバックアップ
ロジックボードを交換するほどの修理になると、iPhone内のデータは消えてしまいます。バックアップがあれば、修理から戻ってきたときや、機種変更したときでも以前と同じように使えるでしょう。バックアップが作成できる環境であれば必ず作成しておきましょう。
バックアップするには、「iCloud上に保管する」と「パソコン上に保管する」の2種類の方法があります。前者は、Wi-Fiに接続して「設定」→「(ユーザー名)」→「iCloud」→「今すぐバックを作成する」という手順です。後者は、パソコンに接続してiTunes経由でバックアップします。
ロジックボードは修理できる?
果たしてロジックボードは修理ができるのでしょうか?最初にお話ししたように、ロジックボードは人間でいうところの脳になります。なので、修理はかなり難しい作業になります。ネットなどでロジックボードは修理ができない、と調べた方もいらっしゃるかもしれません。では次にロジックボードの修理方法をご紹介します。
iPhoneを修理できる業者には正規店と非正規店があります。ロジックボードが故障した場合は、どこへ依頼すればいいのでしょうか。修理を依頼する場所によって手順や準備なども大きく変わるのでご紹介します。
正規店に相談する
iPhoneを修理できる業者のうち、正規店と呼ばれるのはApple Storeと、Appleから認定されたサービスプロバイダー、そして一部のドコモ、au、ソフトバンクのショップです。
正規店では純正の部品を使って修理します。修理のために分解しても保証の対象外にはなりません。ただし、Apple Storeは日本に9店舗(2019年12月現在)しかなく、他の正規店も全国に網羅されているわけではありません。修理を依頼するには予約が必要な場合もあります。
Appleでは配送修理サービスも実施していますが、手元に戻るまで時間がかかってしまうのが難点です。修理代も延長保証のApple Care+に加入していないと3~6万円ほどかかります。
また、正規店の修理では故障の大小にかかわらずiPhoneが初期化されてしまうので、事前のバックアップは必須です。
初期化はされてしまうのですが、正規店では本体交換も可能です。データのバックアップを作成していたり、データは時に必要ないのであれば、正規店での修理の方が確実ですね。
専門業者に相談する
一方、正規店以外の業者であれば全国各地にあり、予約なしでも修理を受け付けてくれます。さすがにロジックボードの修理には日数がかかりますが、ロジックボードではなくパーツの交換で済めば即日完了です。データのバックアップも必要ありません。料金も正規店に比べると割安です。
「正規店以外」と聞くと不安になるかもしれませんが、総務省の登録修理業者であれば信頼できます。当社スマホスピタルも総務省の登録修理業者です。修理後は店舗独自の保証もついており、初期化が必要な場合でも必ず事前に確認を取り、バックアップが必要であればデータの取り出しサービスも行っているので安心してください。
実はスマホスピタルではロジックボード(基盤)修理も承っております。ロジックボードの修理で改善することができれば、データがそのままで修理が可能なのです。データのバックアップを作成していなくて、データが欲しい方などは是非ともご相談ください。
まとめ
iPhoneのロジックボードは動作の要であり、故障すると再起動を繰り返したり、圏外になったり、フリーズしたりするなどの不具合が出ます。修理は正規店だけでなく非正規店でも可能で、気軽に早く修理できるのが魅力です。
正規店では本体交換になることが多く、データはなくなってしまうことがほとんどです。ですが、ロジックボードの修理を行ってくれる専門業者でしたら、データをそのままで修理をしてもらえることがるので、参考にしてみてください。
2014年より、日本PCサービス株式会社にて、年間700件以上のパソコン・スマホ・タブレット修理およびお困りごと解決を行うフィールドエンジニアとして活躍した後、IT人材の育成や事業責任者として業界に従事。2021年11月、同社取締役に就任。
同年12月よりスマホ・iPhone修理のスマホスピタルを運営する株式会社スマホスピタル 取締役として、全国のスマホ修理事業を統括。
2023年5月、特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事に就任。リテラシー格差、使い方やトラブル時の正しい対処法など、スマホの正しい知識の普及のためスマートフォン整備士検定の構築に携わるなど、スマホ・パソコンをはじめIT関連業界に10年以上従事。
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