iPhone11Proのカメラの曇りがあるので取り除いて欲しい！しかし実際は！

iPhone 11 Pro

こちらは2020年発売のiPhone11Pro、カメラレンズが曇ってしまって使いずらいので取り除いて欲しいとのことでお持込み頂きました。

曇りだけなら問題なく内部清掃だけで完了いたしますが・・・実際は中に水が入り込んでいることが多いので少し心配な状態になります。

iPhone11Proって防水じゃないの？どうしてカメラが曇ってしまうの？

年々スマホやiPhoneの防水レベルは上がってきているのは事実です、IP等級ではもうすでに最高ランクに位置しているのですが内容が更新されています。

例えばより「水深が深いところに長時間おいても動作する」などが2mから3m、4mと進化していってるようなイメージです。

※Apple参照：「iPhone 7 以降の防沫・耐水・防塵性能について」

iPhone7以降の等級に関するAppleサポートページでは「防水」でも「完全防水」でもなく「耐水」と表記がされています。

簡単に言うと・・・　耐水＜防水　となります。

耐水性能・・・飛沫や噴水に対する耐性のこと
防水性能・・・潜水時の耐性のこと

【Appleのサポートページより抜粋】※下記画像クリックでサポートページへジャンプします

Appleサポートページにもあるようにあくまでもアルコールやジュースなどの飛沫で濡れてしまった際に洗い流してふき取る程度であればと説明をしております。そしてサウナ・スチームルームなどでの使用は控える＝お風呂もダメとなります。
このようなiPhoneの水分に関する理解ができておらずお風呂にもって入ったり、レジャーで水をかけたり、海水で濡れたりというトラブルでご相談いただくことは大変多いです。

iPhone11Proを実際にあけて症状の確認

まずは内側のカメラもチェックしないといけませんので画面側からOPENしていきます。

小さいですが赤いテープのようなものが見えますでしょうか、これはiPhoneが水（水分）に触れたかどうかのチェックシートになります。今回は内部まで水分が入ってしまっておりました。これが原因で今回はカメラレンズが曇ってしまっていました。

この水没チェックは開けないと確認できませんがそれ以外の方法はAppleのサポートページで紹介されています

【参照元：Apple】iPhone や iPod の液体による損傷は保証対象外

水没の赤いマークがあった時点でカメラだけではなく上の写真内の右側にある基盤（頭脳パーツ）も水分除去作業を行う事となりました。

画面側のパーツも外して清掃します。Face IDが使えなくなったとのことでこの部分の端子も清掃します。やはり水分は様々な部分に影響を及ぼしてしまうのでお早めにご相談ください。

基板洗浄後にカメラレンズなどもクリーニング、各パーツと基盤を乾燥させて組み直します。

今回のiPhone11Proのカメラ曇りの原因はこれでした

今回はカメラレンズの曇りだけかと思ってお持込みいただきましたが、実際中身は水没状態で水没復旧処理が必要でした。水没復旧処理をしても劣化が遅くなるだけですからいずれ水没の影響により何らかの不具合が起こることが考えられます。
既にFace IDが使えない状態になってしまっております。最新機種のフラッグシップモデルであるiPhone11Proが勿体ないです！もちろん使えなくなってしまった訳ではなく今後不具合が出てくるリスクが常に付きまとうとったことです。
Appleの水没マークが赤いのでAppleでの補償対象外になりますので水気のあるところに置くことは避けた方が賢明です！