液晶漏れや縦線が入ってしまったiPhone11の画面交換修理について。非正規修理店でのiPhone11以降の機種の画面交換の場合、設定画面に通知が出続けるようになってしまいます(使用上は特に問題ございません)。

本日は、画面割れにより、液晶漏れや縦線、表示の一部変色と不具合が盛り沢山となってしまったiPhone11の画面交換修理についてです。

ここまで色々と不良が出ているにも関わらずタッチパネルは健在！

電源を切ることが出来るのが修理作業上、非常に有難いところ。

慣れた作業ではあるので、電源が入っていてもそうそうショートして他の部品も破損などということはないのですが、それでも電源が切れるのと切れないのでは安心感が違いますね。

とどうでも良い前置きはさておき、そろそろ実際の作業工程へと移りましょう。

まずは、本体下部の特殊ネジの取り外しからです。

この部分は、露出していることもあり、稀にサビてネジが外れないなんてことも…。

今回は特に問題ありませんでしたし、最悪力技となりますが画面部品を分離させるようにすれば、外せない訳でもないんですけどね。

ネジが外れたら、画面を固定している粘着テープの切り離しです。

金属製の非常に薄いヘラを用いたり、ヒートガンや加熱マットを用いて粘着力を弱めてから、吸盤などで引っ張ってやったりして、本体と画面部品との間に隙間を作り、そこにプラスチック製のピックなどを差し込んで画面周辺の粘着テープを切り離していく作業となります。

当店の場合、iPhone12以降の機種だと吸盤を使用した特殊な工具、iPhone11以前の機種だと金属性のヘラを用いて作業することが多いですかね。

画面を固定する粘着テープが外れたら、バッテリーの接続を解除してやってから画面の部品を取り外します。

iPhone11の構造的には、画面のコネクタがバッテリーのコネクタの上側に位置しているので画面側のコネクタから先に取り外したくなるところですが、電源がOffの状態でも基板上には微小な電流が流れている状態となります。

可能性は低いですが、ショートしてしまう恐れもない訳ではありませんので、順番は厳守しましょう。

次は画面についているセンサーケーブルを移植します。

これがFace　IDの要となる部品ですので、破損させないようにヒートガンなどで接着剤の粘着力を弱めてやってから部品の取り外しをするのが良いですね。

センサーケーブルの移植が済んだら、新しい画面を取り付けて、元通りに組み立て直し、動作確認となります。

…無事、電源が入り、Face　IDも健在です。

その他、一連の動作にも問題は見られませんでしたので、これにて修理完了です。

当店のような非正規修理店でiPhoneを修理する場合、画面交換ではiPhone11以降の機種から『ディスプレイに関する重要なメッセージ』という通知が出るようになります。

要は純正の部品が使われていないけど大丈夫ですか？修理は正規修理店で行って下さいね。

ということを言いたいんでしょうね。

画面の交換については、基本的にこちらの通知が出る以外には通常の使用において特に問題はございません。

ただし、同じように通知が出てしまうiPhoneSE第2世代、iPhoneX以降のバッテリーの交換については、設定画面からバッテリーの最大容量を確認出来なくなってしまいます。

こういったことが特に気にならないという方は当店のような非正規修理店での修理でも全然問題ないでしょうけれど、通知が出続けるのは気になるという方や純正の部品が使われていないのは心配という方、バッテリーの最大容量を設定画面から確認したいという方は正規修理店での修理をご検討して頂けましたらと思います。

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