水没して電源が入らなくなってしまったiPhone11ProMax の復旧作業

本日は、水没して電源が入らなくなってしまったiPhone11 Pro Maxの水没復旧作業についてです。

お風呂で使用している最中に、浴槽にポチャンと落ちてしまったとのこと。

すぐに拾ったようですが、流石に浴槽の中に入ってしまったのはまずかったようで、急に電源が落ちてしまった後、電源が入らなくなってしまったようです。

水没の場合、基板と部品の間などに不純物が入り込んでしまい接触不良を起こしてしまったり、時間の経過とともにサビが生じてしまったりなどが考えられます。

そのため、まずは洗浄が出来ない部品を取り外して、基板を洗浄してみるところからとなります。

その後、組み立て直して、電源が入るかどうかを確認。

電源が入るようであれば、不具合のある機能がないかを一通りチェックして、必要に応じて部品を交換していくことになります。

では、実際の作業へと移りましょう。

まずはiPhone下部の特殊ネジを外して、画面を固定している粘着テープ切り離していきます。

粘着テープが切り離せたら、画面を半開きの状態にして、バッテリーのコネクタを取り外します。

バッテリーとの接続が外せたら、メイン基板に繋がっている画面やカメラ、ドックコネクタなどのコネクタを取り外して、メイン基板を取り外します。

メイン基板が外せたら、高純度の精製水を用いて、超音波洗浄を行います。

洗浄自体は数分で済むのですが、内部の水分を完全に乾燥させるのに2時間ほどかかります。

分解などの工程も含めると少なくとも3時間ほどはお時間を頂くことになりますので、上手く行ったとしてもすぐには直らないということはあらかじめご承知おき頂ければと思います。

乾燥後は組み立て直して、動作確認です。

電源は無事入りました！

一通り、動作を確認してみましたが、問題がありそうなところは見つかりませんでしたので、ひとまずはこれにて修理完了です。

ひとまずは電源が入るような状況までは復旧が出来ましたが、時間の経過と他にも複数の部品が駄目になってしまって、使用不可になってしまう可能性もあります。

都度部品を交換したりして、使用出来るような状態には出来るかもしれませんが、金額的なことを考えるとあまり現実的ではありません。

水没の復旧作業は、データの取り出しを目的として、復旧後もそのままお使いになるのであれば、その後はいつ使えなくなっても問題ないように常にバックアップを取るようにしてご使用頂ければと思います。

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