音量最大状態でも音が大分小さくなってしまったiPhone6sの修理

本日は、水没後スピーカー音が小さくなって聞こえづらくなってしまったiPhone6sの修理についてです。

スピーカーには、電話などの通話音を出力しているイヤースピーカーと音楽などを外部全体に行きわたらせるラウドスピーカーの2種類があります。

今回は、通話時の音は特に問題ないようでしたので、ラウドスピーカー側の問題ですね。

音自体は聞こえない訳ではないけれど、最大音量にしても周りの音にかき消されて耳を近づけないと聞こえないレベルの音量。

音は聞こえない訳ではないので、恐らくは部品の接点部分にサビなどが生じて接触不良が起きてしまった可能性やスピーカー自体が水没の影響で駄目になってしまった可能性、後は基板側と接続されているコネクタ受け口側がサビてしまっての接点不良などが考えられます。

こういった水没の場合、基板を取り出して洗浄を行うのが基本なのですが、今回はお話に聞いている限りでは水没の程度としては軽度かつ限定的なものと思われます。

そのため、接点部分を洗浄剤などで綺麗にはしますが、敢えて洗浄せずにラウドスピーカーだけ交換してみようかと思います。

まぁ、実際の端末の内部を確認したら、対応を変更するかもしれませんけどね。

ともあれ、実際の作業へと移ります。

まずはiPhone下部の特殊ネジを外して、画面を固定している粘着テープを切り離していきます。

画面を90度くらいまで開けるようになったら、バッテリーのコネクタを外して、iPhone内部の水没具合を確認します。

一通り目を通した限りでは、サビや目立った水滴跡なども見当たりませんでした。

となると、敢えて基板洗浄はしない方が良いかもしれませんね。

では、問題のラウドスピーカーを交換してみましょう。

ラウドスピーカーは、ドックコネクタのケーブルのコネクタやアンテナ線を外す必要がありますが、ほぼほぼ該当部品以外を取り外す必要がないので比較的容易な作業ですね。

取り外し後は、ラウドスピーカー部品との接点部分を接点洗浄剤で簡単に清掃しておきます。

また、ラウドスピーカーの下敷きになっているドックコネクターのケーブル部分にラウドスピーカーとの接点箇所がございますので、そちらも合わせて清掃します。

後は元通り組み立て直して、動作確認です。

…最大音量で修理の音にかき消されないくらいまで音が出るようになりました。

背景音の大きいショッピングセンターで普通に聞こえる程度まで改善していれば、恐らく通常の使用でも問題はないハズ。

ひとまず、これにて修理完了です。

ラウドスピーカーの交換は2，30分ほどで可能な修理です。

とはいえ、水没でもしていなければOSやストレージ容量不足、スピーカー出力部分のゴミの詰まりやドックコネクタが原因の可能性の方が高いです。

そのため、ドックコネクタの交換まで考えると60分ほどはお時間を頂きたいところですね。

ちなみに水没の影響の場合、基板の洗浄をする必要があるので、洗浄とその後の乾燥までを考えると3時間ほどお時間を頂くことになります。

原因によって、修理時間が異なりますので、水没の場合などは特にお時間に余裕のある時にご来店して頂ければと思います。

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