
その他・修理箇所不明
Mode 1 RETRO II(MD-06P) 分解してみた【異色のガラケー型スマホ】
Contents
Mode 1 RETRO II(MD-06P)とは?
見た目はガラケー、中身はスマホ、その名は名探偵コ――
ではなくて、Mode 1 RETRO II(MD-06P) です。
Androidアプリがダウンロードでき、
指紋認証やUSB Type-C端子、タッチパネルを搭載している
というあたりでガラケーとの違いを感じます。
iPhone 16eが発売されようかという2025年現在でも、
ガラケータイプの需要は小さくとも根強くあるものですなぁ。
外観



レザー調のパネルに刺繍のような赤いラインが目立ちますね。
パカッと開くとガラケーおなじみのテンキーがあります。
今回はこの端末の分解手順をご紹介していきます。
Mode 1 RETRO II(MD-06P) 分解手順
背面パネルを外す
下側背面パネルは内側のツメで引っかかっているだけなので、
合わせ目にゴムヘラなどを差し込めば楽に外すことができます。
ちなみに下側背面とは、バックカメラがある側。
上側背面にはサブディスプレイがあり、時間や通知など簡単な情報なら
閉じた状態でも確認できるようになっています。
折りたたみスマホでも似たようなことできますよね。

なにやら細いケーブルが飛び出していました。
あとから分かりましたがこのケーブルは
指紋センサーに繋がっており、本来はこのように飛び出していないはずです。
ミドルフレームとバッテリーを外す

あっさりとバッテリーが外れましたが、本来であれば粘着テープで本体に貼り付けられています。
バッテリーコネクタもまだ外せない位置にあるので、本来ならこのタイミングでバッテリーは外せません。
バッテリーの上に貼られている黒いシートは、最初は放熱用のグラファイトシートかと思いましたが
何やら細い部分が伸びて基板にまで繋がっています。
ということはおサイフケータイか、と思いましたが公式サイトにはおサイフケータイ対応と書かれていません。
調べてみると、NFC Type A/B に対応しているようでした。
ということは交通系ICの残高読み取りくらいならできる、ということでしょうか。
ネジ穴は外周に沿って9個ですがネジが1個ありませんでした。
実はこの端末、水没して電源が入らなくなったとのことで当店で引き取ったのですが、
ケーブルがちぎれていたことと言い、もしかしたら自分で分解してみたのかも?

指紋センサーはミドルフレームに取り付けられています。
ちぎれた先端は、上の写真だと基板真ん中左端のコネクタに残っていました。
もともとどうなっていたのかよく分かりませんが、おそらくセンサーからでたケーブルが
バッテリーの上で折り返して基板に繋がっていたのではないでしょうか。
SIMトレーとテンキーを外す
ここまで進んで、他に外せそうなパーツがなかったのでテンキー側に回ります。
基板を取り出す時じゃまになるのでSIMトレーも外しておきます。

テンキーは粘着テープで貼り付けられているので、合わせ目にカッターナイフを差し込んで剥がしていきます。
中身がスマホとは言っても、このあたりはガラケーの形をしていればどの機種も殆ど変わりません。
基板上に直接ボタン接点を実装する構造なので、これ以上試行錯誤、最適化しようがないのかもしれません。

プラパーツを外す
裏面に戻って、黒いプラパーツを外します。
表側からネジ止めされているので、テンキーを剥がさなければこのパーツを外すことができませんでした。

上側プラパーツの下には液晶ケーブルのコネクタがあります。
これに気づかず、テンキーを剥がさないまま、もう基板を外せるはずと思って
無理やり取ろうとするとケーブルをちぎってしまいます。
今回はもともと起動しない端末で、お客様に返す必要もないのですが
修理する前提なら絶対に失敗できないポイントです。
下側のプラパーツを外すとバッテリーとNFCのコネクタが見えました。
本来ならバッテリーを外せるのはこのタイミングです。
バッテリーケーブルがちぎれていました。
乾電池のような所定位置に納めるだけのタイプと思っていると、これもミスしやすいポイントですね。
実際にはスマホでよくある、コネクタを取り付けるタイプでした。

基板を取り外す
ボリュームボタンは本体フレーム側面に両面テープで貼り付けられているので事前に剥がしておきます。
あとは液晶ケーブルも外せば基板取り出しの準備OK。
本体フレームの小さな爪が基板に引っかかっているので、どこが引っかかっているのかよく確認します。
Type-Cコネクタも引っかかるので、ヒンジ側から持ち上げていくとスムーズに外せました。

ということで基板取り外しまでできました。
修理する場合は同じ機種(Mode1 RETRO II(MD-02P))の別端末と基板を入れ替えます。
前世代(Mode1 RETRO(MD-02P))は基板形状が大きく違うようなので流用できません。
ガラケータイプの修理は、部品が手に入らないので9割が基板移植で対応します。
ヒンジから真っ二つに割れたとか、液晶表示不良になっていても
大抵の場合、基板は生きているのでこれを入れ替えてしまえば良いのです。
Mode1 RETRO(MD-02P)の修理手順は見つけましたが、MD-06Pについては見つけられませんでした。
もしかしてこの記事が世界初かも!?
ガラケー修理したことある人なら特に苦戦しないでしょうが、
バッテリーと指紋センサーのコネクタがちょっとしたワナですね。
場合によっては気づかずちぎってしまうかも。
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その他の修理価格
- 機種
- Mode 1 RETRO II
- 修理内容
- 基板移植
- 作業時間
- 約1時間~
- 金額
- 要相談

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