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「完全防水」という言葉に隠された秘密とは!? | スマホスピタル
8月も下旬に入りましたが最近はここから9月終わりまでが一番暑かったりもしますよね
古き良き日本の夏はとっくに消え去り
暑くてもカラッと乾いた中東あたりの方がまだマシでは?
とすら思えるような残暑の季節がやってきます
インスタやTikTokにプールで遊んでいる様子を投稿する光景は
きっとこれからの風物詩になっていくのでしょう
しかしそんな季節だからこそ当店には
「iPhoneに水がかかって壊れた。防水だから大丈夫だと思っていたのになぜ?」
という内容の問い合わせが多く寄せられるようになっています
実際にお預かりして分解してみたところ、内部が水浸しだった…というケースも多いです
AppleはHPで「強固な防水性」といった意味の文言を謳っているのに
なぜこんなにも簡単に水が入って壊れてしまうのでしょう?
iPhoneシリーズは、どうやって「防水」しているのか
iPhoneシリーズは、iPhone7以降防水性能があるということになっています
防水のための加工が施されていること自体は嘘ではなく
iPhone7もiPhone8もiPhone X以降も全て分解すると耐水加工がされていることがわかります
防水「加工」と表現しましたが、その仕組みは単純なものです
上の写真は画面を外した状態のiPhone7なのですが、本体のフチをよく見ると
粘着テープの残骸のようなものがくっついているのがわかるでしょうか?
この粘着テープが画面と本体の隙間を塞いでいるため液体や粉塵が内部まで侵入しにくい…
というのがiPhoneの「防水」の仕組みなのです
お客様から預かったiPhoneを分解したとき
この粘着テープが経年劣化していることがよくあります
手汗などの水分・油分を吸い込んでぼろぼろに崩れていたり
ホコリや手垢が付着して粘着力が弱くなっていたりしますし
Apple以外の非正規店に修理に出したことがあるならば
作業の都合上粘着テープが剥がされていることもありますね
Apple公式サイトでも「防水性能を維持できるのは2年程度」という文言が記載されています
「iPhone(に限らず全てのスマホ)の防水性能は必ず劣化するもので、永遠ではない」
と覚えておきましょう
完全防水は完全防水ではない!?
iPhoneの防水性能は経年劣化するので
購入して時間が経つと水没しやすくなる…というのはわかりました
しかし、例えばiPhone11は発売からまだ半年ほどしかたっていません
それでも水没のご相談はよくあります、何故でしょうか?
■防水規格「IPX」について
iPhoneを始めとした「防水」スマホの防水性能を決める基準は
「IPX」という国際的な指標によって定められています
0~8までの9等級があり数字が大きければ大きいほど防水性能が高いということになるのですがiPhone11は最高レベルのIPX8の防水性を謳っています
しかし、「IPX8」という等級には明確な基準がなく
「メーカーと機器の使用者間の取り決めによる」とされています
つまり1つ手前の「IPX7」の基準を上回っているならばなんでもよい…とも解釈できるわけです
IPX7の基準は「水面下15㎝~1mで、30分間沈んでも内部に浸水しない」というもの
それに対してiPhone11の防水性能はAppleのHPによると
「最大水深2メートルで最大30分間」とされています
つまり、iPhone11は確かにIPX8クラスの防水性能ではありますが
一つ手前のIPX7より多少性能が上がっただけであり
そのままの意味での「完全防水」ではないということになります
ちなみに完全防水という文言はIPX5以上なら付ける事ができます
つまりiPhone11よりもさらに3段階下の防水性能でも「完全防水」を名乗れます
さらに「水深〇mで〇分間」というのは
環境の整った実験室内で、常温の真水を使ってテストしたときの結果です
塩素の入ったプールの水、カルキの入った水道水、塩分の濃い海水
温度が高いお風呂の水や逆に温度の低い冷水などなど
常温でも真水でもない水はこの世にいくらでも存在しますし
常温の真水に水没させることの方が少ないですよね
しかしiPhoneの防水性能はそれらに対しての防御力については保証していません
たとえIPX8といえども、過信しすぎるのはよくありませんね
アウトドアに特化したタフネススマートフォン類以外の製品は
基本的に水場への持ち込みは控えましょう!
「防水」を過信すると痛い目を見ます!
iPhoneの最新機種iPhome11は国際的な防水規格に従って作られており
物理的にも耐水加工がされていることは確かなので
ある程度の防水性はあると言ってもよいかもしれません
しかし条件を限定してテストしている以上、その条件が少しでも変われば
予想以上にあっさりと水没してしまう可能性は十分にありえます
ですので実際は「防水」ではなく「耐水」程度のものです
最新機種といえどもあまり期待しすぎず、防水ケースを併用するとか
少しでも水がかかりそうな場所では絶対に使わないとか、そうした対策は必須!
水にはくれぐれも注意してスマホを使ってくださいね!
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